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不安な韓国人、心の病が増加

Posted October. 13, 2006 06:52,   

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普段から頭痛や腹痛に苛まれていた大企業の部長A(45)さんは、会議途中、まともに呼吸ができなくなり救急室に運ばれたが、検査結果では身体の異常は見つからなかった。以後、症状がさらにひどくなって胸がドキドキし、喉に異物感を感じるだけでなく、よく下痢をするようになってから、日常生活が困難になった。

同氏は精神科で、「ストレスによる身体型障害(不安)」という診断された。医者は、「職場のストレスと未来に対する不安が高まって、精神障害を起こしたようだ」と言った。Aさんのように、不安感やストレスなどに苦しみ、精神障害で病院を訪れる人が急速に増えている。北朝鮮の核実験をはじめ大型事件、無限の競争、家庭の解体、景気低迷など、増加した不安要素と急速な社会変化が、精神障害の増加につながっている。

実際、精神障害の患者数は01年134万4259人から05年170万6845人へ5年間で27.0%も増えた。これは同期間の全体疾患患者数の増加率の10.2%の約2.7倍に当たる。精神障害患者の診療件数は42.8%(全体疾患の場合21.2%)、診療費は58.7%(全体疾患の場合32.7%)増えた。全体疾患に比べて2倍前後の急速な増加傾向を示した。

このような事実は、本紙が12日、国民健康保険公団と健康保険審査評価院の「01〜05年の国内精神障害診療現況」の資料を単独入手して精密分析した結果、明らかになった。国内の精神障害の診療現況の実態が明らかになったのは、今回が初めてだ。

精神障害の患者は1人当り、年平均3.6回病院や医院を訪ねて診療を受け、診療費として34万9200ウォンを使っている。全体疾患患者の1人当たりの年平均診療費は28万7400ウォンで、精神障害の患者たちは他の疾患の患者に比べて経済的にもっと重い負担を負っている。

05年、精神障害の患者の中で不安とストレスが主な原因の身体型障害患者の割合が39.4%で最も多かった。身体型障害は、様々な異常症状があるが、検査では身体の異常を発見できない。不安、恐怖、強迫、外傷後のストレス障害、健康懸念症などが代表的な身体型障害に当たる。

仁済(インジェ)大学ソウルペク病院ストレスセンターのウ・ジョンミン所長は、「精神障害の一次的な原因はストレスだが、不安感がストレスを誘発する」と説明し、「不安心理をうまくコントロールできなければ、精神障害に至る可能性が非常に高い」と話した。

10の類型の精神障害の中で、拒食症、過食症、性嫌悪症の症状を見せている行動症候群患者の増加率が101.2%で最も高かった。専門家たちは、前に比べて病院や医院を訪れる精神障害の患者が増えたのも患者数の増加の一つの原因だが、まだ相談さえ憚る人が多く、実際の精神障害の患者は現われた数よりはるかに多いものと推定している。

大韓不安医学会は、不安症状を診断し治療策を講じるため、13日を「不安選別の日」に決めた。



corekim@donga.com