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いたるところ鉄の窓格子で、避難できず

Posted October. 21, 2006 07:17,   

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精神病院で放火の疑いがある火事が発生し、入院患者5人が死亡するなど、40人あまりの死傷者が発生した。

20日午前5時50分ごろ、忠鋻南道(チュンチョンナムド)公州市校洞(コンジュシ・キョドン)のウォンヒ精神病院で火事が発生し、入院患者のヤン氏(62)など5人が煙に窒息して死亡した。重軽傷を負った李(30)氏など35人は忠南(チュンナム)大学病院など5つの病院に分散されて治療を受けている。

同日の当直担当者だった保護士のユ(38)氏は、「治療室で火事が起こり、火を消し止めていたところ、防犯カメラで見たら、病院のほかのところでも煙と火の手が上がっていて110番した」と述べた。

住宅街にある4階建物の3階(1676平方メートル)にあるこの病院は、7つの患者室と診療室、看護婦室、居間、オフィス、治療室、プログラム室からなっており、火災の発生当時、精神病患者とアルコール依存症患者などの40人と、保護士2人がいた。

火事が発生すると公州(コンジュ)消防署では、消防士200人あまりとポンプ車9台、タンク車4台、はしご車3台などの装備を動員して、1時間ぶりに火を消しとめ、人命を救助した。しかし病院が3階にあって突入が難しかった上、防犯用の窓格子が付けられていて、火災の鎮圧や人命救助が容易ではなかった。

公州警察所は火がプログラム室から始まって、出入り口や廊下、看護婦室など4、5箇所で同時多発的に出たので、放火の可能性もあると見ている

警察関係者は、「防犯テレビの分析や目撃者たちの陳述を総合して見ると、亡くなったA氏が、火災発生直前にタバコを加えたまま歩き回っており、プログラム室に入ることも確認された」とし、A氏を容疑者としてみている。警察はタバコのポイ捨てによる火事の可能性も排除してはいない。

同日、当直勤務者たちが速やかに患者たちを避難させなかったので、死傷者が多く出たとの声も出ていて、警察はこれについても調べている。入院患者のチェ(42)氏は、「警報音が鳴って一部の患者が騒ぎながら部屋から出て、出入口に向かうと、職員たちから『もう火は消し止められたから入りなさい』と言われたので、再び部屋に入った」とし、「でも何か変だと思って3分ぐらい過ぎて再び部屋から出たら、もう病院の中は煙でいっぱいだった」と主張した。

2階のゲーム・ルームの経営者のチョ(27)氏も、「3階から警報音が鳴って、あがってみたら、病院の職員が『たいしたことではない』といったので、再び下りてきたが、それからも警報音が鳴り響いて、煙と火の手が燃え上がった」と伝えた。

しかし職員たちは、「そんなことはなかったし、その時は患者たちを避難させていた」と警察で供述した。

また、一部の負傷患者は「屋上に向かう鉄製の後門に鍵が掛けられていたので避難できなかった」と主張した。

一方、この病院の周辺で引越しセンタ「Jエキスプレス」を運営しているチェ、ジェシク(39)氏がはしご車で駆けつけてきて10人あまりを救助した。

チェ氏は、「午前6時20分ごろ、友人(地元の義勇消防隊員のイ・ヨンドン氏)から、精神病院で火事が起こっているから、ぜひ助けに来てほしいとの電話がかかってきたので、直ぐ救助作業に取り掛かった」と話し、「お仕事には少し差し支えが生じたが、人命を助けることができて非常にうれしい」と述べた。



mhjee@donga.com