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[オピニオン]盧武鉉記念館

Posted November. 04, 2006 07:27,   

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米国では退任した大統領たちが故郷に図書館や記念館を建てるのが一般的な現象だ。2004年11月、アーカンソー州・リトルロックに建てられた「ビル・クリントン図書館兼ミュージアム」や、ジョージア州のアトランタにあるカーターセンターもその例だ。同施設は、元大統領の在任中の統治資料やホワイトハウスの執務室の模型などを備えており、米国の現代史を研究する学生はもとより、一般人も好んで訪れる観光名所として人気が高い。

◆盧武鉉大統領が8日、「盧武鉉を愛する人々の会(ノサモ)」の会員たちと会った席で、退任後、自分の記念館を建てると明らかにしたという。オーマイニュースによると、盧大統領は、「盧武鉉記念館になるかノサモ記念館になるかはまだ決めていない」とし、「名称は何であれ、その記念館の中身の3分の2以上はノサモの記録で埋め尽くされることになるだろう」と語ったという。さらに、「大統領が行った政策は、種類だけ多く、退屈なものばかりで、記録として残しづらい」とも言ったそうだ。

◆韓国にはソウル東橋洞(トンギョドン)にある金大中(キム・デジュン)図書館のほかには元大統領の記念館がない。そういうこともあって、盧大統領の構想に関心は寄せられるが、問題は同記念館の中身となるコンテンツだ。経済や外交安保、教育など、全方位的な失政に、多くの国民が顔を背けている状況で、記念館で自賛してみても、笑いものになるだけだ。ノサモの記録で記念館を埋め尽くせば、「味方より政治運動」の雑貨店にならざるを得ない。だからといって、国民の「絶望」をそれに盛り込むわけにもいかないし…。

◆大統領が本気で記念館建設を夢見るなら、子孫が盧政権の「失敗」のみならず「成功」からも学べるように、残りの任期でも最善を尽くすことが大事だ。それなのに、任期の最後まで、国民を憤らせる「ずれた国政」をやり通すならば、自前ならともかく、国民の税金での記念館の建設は容易なことではないだろう。過ちも多かったものの、功の方がさらに多く、歴代大統領の中で、最も尊敬されている朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領の記念館すら、建てられていないではないか。

韓起興(ハン・ギフン)論説委員 eligius@donga.com