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[オピニオン]大統領専用機

Posted January. 20, 2007 04:59,   

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米大統領専用機「エアフォース・ワン(Air Force One)」は、米国の力、米大統領の権威を象徴する。空を飛ぶホワイトハウスと呼ばれる。英国のブレア首相が「私もあんな専用機がほしい」と言って、マスコミが「ブレア・フォース・ワン」と皮肉ったほどだ。ハリソン・フォードが主演した同名の映画は大ヒットした。ナイキは一足200万ウォンの「エアフォース・ワン」運動靴を販売した。

◆盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が、大統領府・青瓦台(チョンワデ)を訪れた米ボーイング社の会長に接見した席で、「私はいつもボーイング社の飛行機に乗っているが、専用機を買おうと言ったら、国会で(予算を)削減してしまった」と述べ、野党が「国会と国民を冒涜した発言だ」と言って憤った。ネチズンたちも紙面に載せられないほどの激しい非難の声を浴びせた。大統領が「米軍産複合体の象徴」ともいえるボーイング社の会長の前で国を悪く言ったも同然であり、経緯がどうであれ見苦しい格好となった。

◆韓国にも大統領専用機はある。しかし、途中給油なしに地球1周の3分の1である1万2600キロを飛行でき、ミサイル迎撃システムのような先端兵器が装着されている「エアフォース・ワン」と比べると、みすぼらしいレベルだ。1985年に導入された古い機種で、2010年には寿命を迎える。航続距離が短く、行ける国はせいぜい中国や日本だ。そのため、大統領府は大韓航空やアシアナのチャーター機を使用している。賃借費用と新型航空機の購入価格を計算すれば、新しく購入したほうが経済的だと大統領府は訴える。

◆盧大統領は、「私が乗ろうというわけでもなく、次の大統領のためなのに、なぜ反対するのかわからない」と言った。今導入を準備しても、2010年頃になって使用できるという話だ。金大中(キム・デジュン)大統領も、任期末に専用ヘリの買い替え予算を出して、拒絶されたことがある。その時も大統領府は、「私たちが乗ろうというのではない」と訴えたが、受け入れられなかった。盧大統領としては、次期大統領のための改憲反対世論まで想起され、いっそう不本意かもしれない。

金昌赫(キム・チャンヒョク)論説委員 chang@donga.com