宋旻淳（ソン・ミンスン）外交通商部（外交部）長官は２３日、「来週中にはＢＤＡ（マカオのバンコ・デルタ・アジア銀行）問題を解決することによって（６者協議の）２．１３合意が実際に履行される過程に進むように協議し、６０日以内に初期履行措置を完成させるつもりだ」と述べた。
宋長官は同日、ソウル汝矣島（ヨイド）の６３ビルで開かれた放送記者クラブ招聘討論会で、「（凍結された北朝鮮の資金２５００万ドルを返還する）ＢＤＡ問題は、すべて技術・手続き上の問題で、政策に影響があるとか、構造的な欠陥があるわけではない」としながら、このように語った。
宋長官は北朝鮮の核施設不能化が年内に可能だと思うかという質問に、「不能化は、技術的に数ヶ月間はかかるという制約よりは意思の問題だ」としながら、「経済やエネルギー支援、（テロ支援国リストからの削除のような）制裁解除などが伴ってこそ、不能化させる時間は短縮されるだろう」と答えた。
さらに同氏は、韓米自由貿易協定（ＦＴＡ）交渉で、米国がコメ市場の開放を要求したことについて、「コメは交渉の対象ではない」と断固とした姿勢を見せた。
また、日本の安倍首相の従軍慰安婦強制動員を否定した発言については、「日本では慰安婦動員に広義の強制性はあるものの、狭義の強制性はなかったと言っているが、そのような言葉遊びをしてはいけない」と批判した。
一方、政府当局者は、ＢＤＡ銀行の凍結解除資金を北朝鮮側に送金することが遅れていることと関連して、「みんな、北朝鮮の金が入ることはもとより、通り過ぎることすら嫌がっていて、振込める銀行を見つけることが大変だ」と述べた。
宋長官は、「北朝鮮が中国内の朝鮮貿易銀行口座の指定をあきらめ、第３国の銀行口座を指定したが、その国からも『受け入れがたい』といわれている」と付け加えた。
北朝鮮はＢＤＡ銀行に凍結されている２５００万ドルを取り戻すレベルを超え、正常的な国際金融取引ができる環境を整えたいと思っているが、当分は容易な事ではないようだ。
６者協議の韓国側の首席代表である千英宇（チョン・ヨンウ）韓半島平和交渉本部長は、同日午後、帰国した後、外交部の庁舎で行ったブリーフィングで、「北朝鮮が核実験以後、国際社会で自分たちの置かれている厳しい現実を直視し、身にしみて感じるものがあったのだろう」と述べた。
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