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寧辺核施設をめぐる米朝の「ゲームの法則」

寧辺核施設をめぐる米朝の「ゲームの法則」

Posted April. 18, 2007 08:18,   

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2月の6者協議で合意された北朝鮮寧辺(ヨンビョン)核施設の稼動停止・封印の履行期限(14日)を経過したことで、米国は衛星などを使って寧辺で行われている活動をとらえようと神経をとがらせている。核施設稼動停止の準備作業に関連するとみられる北朝鮮の動きを把握したのもこれを通じてだ。

北朝鮮核ゲームの「メイン・バトルフィールド」である寧辺では、同地域を監視する米国とこれを避けようとする北朝鮮の間で21年間、し烈な情報戦が繰り広げられている。北朝鮮が1986年1月に寧辺核施設を稼動して以来続いているこの情報戦は、月日が経つにつれ「ゲームの法則」が変わってきた。北朝鮮が米国の監視を逆利用しようとする動きをしばしば見せるためだ。

▲米国はどう見るか?〓北朝鮮がテポドン2号を発射する直前の昨年7月。米国は偽装幕がかぶせられたトレーラーに積まれたデポドン2号が、南浦市(ナムポシ)の箴進(チャムジン)軍需工場を出発し、咸鏡北道花台郡舞水端里(ハムギョンプクト・ファデグン・ムスダンリ)に移動することを知っていた。

これは、米中央情報局(CIA)が保有している軍事衛星キーホール(KH)12号からの情報による。平時に600キロの高度を維持する同衛星は、150キロまで高度を下げれば解像度15センチの写真を撮ることができる。このレベルなら歩いている人がだれかも識別できる。

情報当局関係者は、「現在米国は、KH11号と12号の2機の軍事衛星で、北朝鮮地域を集中監視している」とし、「普通一日に5、6回撮影するが、特異な動向が感知された場合、24時間密着監視をすることもある」と述べている。

その結果、原子炉の冷却塔から水蒸気が出続けている場合には、原子炉が正常稼動していると推定する根拠になる。また、核施設周辺の車両と人の動きは、北朝鮮の意図を分析する手がかりになる。

▲北朝鮮の逆攻勢〓しかし90年代末から、米国の密着マークを北朝鮮が逆利用する事例が現われた。02年末、ブッシュ米政府が北朝鮮に対して一貫した「無視戦略」をとると、北朝鮮は寧辺核施設の稼動を中止したという信号を送って緊張を高めた。

寧辺核施設でプルトニウムを追加抽出するには、原子炉稼動を中止しなければならない。しかし、米国の監視を負担に感じる北朝鮮は、越冬装備の稼動によって水蒸気の発生を最大限増やし、原子炉が正常に稼動しているように見せかけながら、ひそかにプルトニウムの抽出作業をしていたという。

北朝鮮事情に詳しい消息筋は、「水蒸気の噴出だけを見て、原子炉が稼動しているのか、それとも越冬装備の稼動なのか、正確な判断は難しい」ともらす。

このため情報当局は、資料の解釈が重要だと強調する。解像度の高い写真に加え、豊富な背景知識、通信情報、状況情報、ヒューミント(HUMINT=human intelligence)があってこそ、総合的に正しい判断を下せるということだ。

最近寧辺で感知された「特異活動」にしても、判断がいかに難しいかを示している。国家情報院側は、「外部からの客のために掃除をしているように見える」と述べる。国際原子力機関(IAEA)査察団を受け入れるための動きらしいという分析だ。

しかし一部には、北朝鮮が6者協議合意の不履行に対する批判を突破するために、意図的にショーをしているにすぎず、実際に核施設の稼動停止の準備をしているかどうかは断定できないという慎重論もある。



taewon_ha@donga.com