Go to contents

[オピニオン]グーグル大学

Posted January. 17, 2008 07:22,   

한국어

東亜(トンア)日報の「本を読む大韓民国」コーナーが、「新大統領にお薦めの本30冊」という題で毎日1冊ずつ紹介している。ロバートとミッシェル・ルートバーンスタイン夫妻が書いた「思考の誕生」もその一つだ。推薦した朴メンホ民音社(ミヌムサ)会長は「現代は創造性が国富の決め手だ。古臭いパラダイムを乗り越え、新しいビジョンを国民に示してほしい」と推薦の理由を明らかにした。どんな「経世治国論」より今われわれに必要な談論であり知恵だ。

◆専門家傾向に拍車がかかり、知識が破片化しているというのがルートバーンスタインの問題認識だ。今日の人々が多くの情報を受け入れてこそいるが、肝心の紀元と意味、活用の仕方についてはさっぱりわからない。知識の量は増えているが、総合的理解力と想像力は後退している。知識はあふれ出るほどだが、知恵は欠けている。このような現象をもたらした重要な一因が、インターネット検索を通じて得る「インターネット知識」にある。

◆マスコミ学会の新しいスターとして浮上しているイギリスのブライトン大のタラ・ブライバズン教授が16日「このごろ大学は『グーグル大学』になった」と皮肉った。学生たちはまじめに学問を探求するよりインターネットを利用して解答だけを早く得ようとしているということだ。ブライバズン教授は、オンライン百科事典のウィキペディアについても「論争が排除されたまま、合意済みの情報だけを提供し、想像力を失った世代を量産している」と指摘した。この言葉に耳の痛い思いをする人はたくさんいるだろう。大学教授たちは、今この瞬間にもインターネットでレポートを寄せ集めて提出する学生たちを防ぐ手がないと訴えている。

◆速度と正確さでグーグルを凌ぐ検索エンジンはない。毎日6500万人が35言語でアクセスし、2億5000万件以上を検索する。グーグルやウィキペディアが知識の拡散、情報格差の解消に寄与したのは間違いない。にもかかわらず、これらが提供する知識は画一的であり、破片化した知識だ。21世紀は想像力のある一握りの人がリードする時代だ。同じような知識モザイクで武装した「グーグル大学生」だけでは新時代を勝ち抜くことはできない。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com