●「実利主義の経済政策、経営に役立つ」が８９％
韓国経済のファンダメンタル（基礎体力）について、調査対象となった外国企業家たちの５０．０％は「肯定的」、２．４％は「非常に肯定的」と回答し、前向きな評価が半分を超えた。「普通」という回答は２９．８％で、「否定的」は１７．８％にとどまった。
また、回答者の８９．２％は新政権が掲げる実利主義的経済政策が企業経営に「非常に役立つだろう」（１９．３％）、または「役立つだろう」（６９．９％）と評価した。
さらに、回答者の７６％は、実利主義の経済政策が「成功するだろう」と回答した。
在韓欧州連合商工会議所（ＥＵＣＣＫ）のジャン・ジャク・グロハ会長は、「これまで公務員が外国人投資家に友好的な環境を造成すると約束しても、それが政府全般に反映されたことはあまりなかったが、新政権では大幅に変わるだろう」と期待を表した
韓国が日本と中国との間に挟まった板ばさみの状況を克服し、北東アジアのハブ国家として発展する可能性についても、外国人企業家の４４．６％は、「高い」、２．４％は「非常に高い」と予想した。「普通だ」という回答は２８．９％で、「低い」や「非常に低い」は２４．１％だった。
●「今後５年間、対韓投資増やす」は６３％
外国人企業家の期待は、全体回答者の６３．１％が、今後５年間、韓国への投資拡大を検討しているという回答からも伺える。
シンガポールホテルチェーンの幹部職員は、「新政権の減税政策や政府組織の縮小方針などから、企業の負担は減るだろう」と言い、「経済活性化でコンベンションや観光産業などが発展すれば、ホテル営業も活気付けられ、投資はさらに増えるだろう」と話した。
実際、英国のスタンダード・チャータード（ＳＣ）銀行は、今年第１四半期にＳＣ第一（チェイル）銀行の増資に２億５０００万ドル、イェアルム相互貯蓄銀行の買収のために１億６０００万ドルを投資すると届け出た。米国のＧＥキャピタルは、現代（ヒョンデ）キャピタルに１億６０００万ドルの投資を決めた。
政府も変わった外国企業の動きに励まされている様子だ。
知識経済部の文勝𨪙（ムン・スンウク）投資政策課長は、「新政権が推進する規制改革措置や外国人投資誘致政策の改善への期待が大きくなっている」と述べ、「最近の対外環境は芳しくないが、外国人直接投資の誘致額は、昨年の１０５億ドルから今年は１２０億ドルへと増えるものと見込んでいる」と話した。
●「一番の急務は規制緩和」３４％
しかし、韓国が「投資誘致大国」となるための課題も少なくないことがわかった。
回答者ら、新政権が外国企業の経営環境の改善のために早急に解決すべき事項として、「外国企業関連の規制緩和」（３３．７％）を最も多く取り上げた。
日本海運会社の「Ｋラインマリタイムコリア」の二川和彦代表は東亜（トンア）日報との電話インタビューで、「外国人投資家を逆差別する風土を改善すべきだ」と強調した。
回答者らは改善課題として、「法と原則に基づいた労使関係の確立」（２４．１％）、「外国企業への国民的な反感の解消」（１２．０％）、「公務員の行政サービスの効率性の改善」（１０．８％）などを取り上げた。
コンサルティング会社「マッキンゼー」のルーカス・ビーチ・コンサルタントは、「労働の柔軟性が確保され、公共機関のサービスがより迅速で便利になるよう改善すべきだ」と話した。
このほかに、言葉の壁の緩和や外国人医療や教育環境の改善など、居住環境の改善も、外国人投資誘致の拡大においての主な課題として取り上げられた。
今回の調査で外国人企業家の７０．６％は、英語公教育の強化について、「非常に必要だ」（３４．１％）や「必要だ」（３６．５％）と回答した。
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