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[オピニオン]国家魅力指数

Posted April. 15, 2008 03:08,   

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サシャ・アイシェンバーグ氏(27)はニューヨークで暮らしていた5歳の時、隣に住む日本人が作ってくれた「寿司」を食べて、「恋に落ちた」と話す米国の記者だ。それで1年半にわたって5大陸14カ国を回りながら、漁師、魚の問屋さん、和食の板前さんに会って、『寿司エコノミー』という本を書いた。彼の目に映った「寿司の板前さん」は「包丁と素手だけで魚から奥深い喜悦を引き出し、刀を振り回して名誉と秩序を守るという点で現代の侍だ」。

◆日本の江戸時代、庶民が道端で食べていた「ファーストフード」が世界の食の「高級で特別な味」として浮上するまでの興味深いストーリーが満載だ。世界の耳目を集める日本のカルチャー商品は寿司だけでない。宮崎駿のアニメーション、任天堂のゲーム、村上春樹の小説、安藤忠雄の建築…。日本は「モノづくり」の国から文化大国に変身して久しい。日本という国家ブランドの魅力は、まさにソフトパワーにあるという分析が出ている。

◆英BBCが最近、世界34カ国の1万7000人を対象に「イメージのよい国」を調査したところ、ドイツと日本が共に1位だった。昨年、米時事週刊誌の「タイム」がアジア12カ国のイメージに対するアンケート調査を行った時も日本が最高だった。ハワイ大学未来戦略センターのジム・デイト(74)所長は、「情報化社会の次には経済の主力エンジンが『情報』から『イメージ』に移り、想像力と創造性が国家競争力のカギになる」と展望した。未来社会では国民総生産(GNP)の代わりに、国民総魅力指数(GNC=Gross National Cool)が富を測定するバロメーターになるということだ。GNCはどれほどクール(cool=魅力的)なのかを計量化したものだ。

◆テレビドラマ、『冬のソナタ』を追い風に「韓流」の中心地として浮上した江原道春川(カンウォンド・チュンチョン)は、すでに客足が遠のいたという。この2年で観光客が半分ほどに減少した。呉世勲(オ・セフン)ソウル市長は11日、「文化でソウルの競争力を高める」と述べた。文化は単に商品ではなく、国民の生活様式、価値観、美意識、哲学、イメージなど「見えない価値」が複合的に合わさったものだ。文化韓国を待ち望む声は高いが、素人のやり方では困る。世界の人々が見たいと思い、そうした人々に喜びと感動を与える韓国ならではの魅力を発信しなければならない。

許文明(ホ・ムンミョン)論説委員 angelhuh@donga.com