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高齢者が働きたい理由「堂々と独立した人生」 保健社会研が報告書

高齢者が働きたい理由「堂々と独立した人生」 保健社会研が報告書

Posted April. 26, 2008 07:59,   

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ソウルの鍾路(チョンノ)で、タコとモチを売っている露天商人の李ミョンスンさん(仮名=68・女)が、街頭に出ているのはお金を儲けるためではない。

李さんと一緒に住んでいる息子はきちんとした事業家であり、親孝行もしている。李氏は露店商売をしなくても生計に何ら差し支えがないが、毎日、夜明けに鍾路へ仕事をしに来ている。

「私は年を取っても他人に頼らず、堂々とお金を儲けていることをを見せたくて、仕事をしている。私にもできるということを見せたくて…」

高齢化社会が進むにつれ、高齢者の社会活動の参加がかつてよりも盛んになっているが、社会環境は充分ではないのが現状だ。

東亜(トンア)日報が25日、単独で入手した韓国保健社会研究院(保社研)の報告書「韓国のお年寄りの社会参加類型の分析」によると、多くの高齢者がお金より「堂々とした暮らし」や「独立した人生」に対する欲求のために働きたいとしていることが分かった。

保社研は、2004年に実施した「全国のお年寄りの生活実態及び福祉欲求の調査」に応じた65歳以上の高齢者3029人の資料を再分析し、社会参加の類型を分類した。

類型別の分布は、敬老堂(お年寄りが集まる場所)に主にいる「敬老堂型」(1082人、36%)が最も多く、宗教団体の活動に重点を置く「宗教型」(702人、23%)、農畜産業と販売サービスなどの仕事に集中する「職業型」(546人、18%)、ボランティアを主にする「ボランティア型」(398人、13%)の順となった。家にだけいる「非参加型」は301人(10%)だった。

同分析によれば、男性の場合「職業型」が多く、女性は「宗教型」が多かった。世帯の所得が高ければ高いほど「ボランティア型」(月平均103万ウォン以上)が多く、所得が少ないほど「敬老堂型(69万ウォン)」が多かった。大卒以上の高齢者にボランティアと職業型が多く、小学校卒以下の高齢者では敬老堂型が多かった。

また保社研は、都市5人、農漁村5人、都市と農漁村複合地域6人など16人を対象に深層インタビューを行った。

その結果、高齢者たちは経済的理由のほかにも、生き甲斐を感じるために仕事を希望する場合がもっと多かった。仕事をあきらめる最大の原因は「お年寄りがまともに仕事ができるか」という風な偏見と否定的な見方のためだと回答した。

一方、金某さん(88)は、「お年寄りが働ける会社は、マルチ販売業などの非正常な会社しかなかった」と話した。

また、朴某さん(70)は「求職申込書を出したが、会社で最初から受け付ける考えもしなかった。警備の仕事でもできる人は、能力のある年寄り」だと話した。

保社研の李ソジョン研究員は、「敬老堂で時間を過ごすお年寄りが多いのは、お年寄りが社会活動ができる社会的インフラが足りないという証拠だ。制度的にお年寄りの社会参加を活性化させるような環境作りが急がれる」と話した。



zozo@donga.com