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[オピニオン]戦闘機、模擬空中戦

Posted May. 08, 2008 08:27,   

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戦闘機の空中戦で、「5引く3」の答えは2ではなく4だ。「ランチェスター法則」が適用されるためだ。戦闘機の性能とパイロットのテクニックが同じなら、味方軍5機と敵軍3機の戦力の差は、「5の2乗(25)引く3の2乗(9)」から出た16が2乗となる数字の4になるという話だ。英国の科学者ランチェスターが、第1、2次世界大戦の時の戦闘機の空中戦を分析した結果だ。戦争で、強者は弱者にただ有利という程度ではなく、圧倒的に優勢だという話だ。

◆最新鋭ステルス戦闘機F22(ラプター)を保有する米空軍は06年、アラスカ基地で「ランチェスター法則」以上の驚くべき実験成果を収めた。従来のF15、F16、F18を相手に模擬空中戦を行なった結果、F22が144対0で完勝した。従来の戦闘機は、ミサイルを一発も発射できなかっただけでなく、F22を発見することすらできなかった。このようにF22は従来のものに比べ高性能だが、米国を含む8ヵ国が共同開発中のF35(ライトニングⅡ)が登場したらどうなるか。恐るべき結果となるだろう。中国とロシアが、「第5世代戦闘機」の開発に力を入れるのもそのためだ。

◆来月、群山(グンサン)空軍基地で、韓米戦闘機が競う模擬空中戦が実施される。韓国空軍のF15Kと米空軍のF16約20機が参加する。パイロットのテクニックと連合作戦能力を点検するためだ。1975年から毎年、米国主導でNATOおよびその他の同盟国の航空機数百機が参加するレッド・フラッグ(Red Flag)訓練に備えた演習だ。同演習は、韓国戦争で10対1だった米空軍の撃墜率が、ベトナム戦争で2.2対1まで落ちたことから始まった。

◆空中戦の優劣を分けるのに、原油価格も影響を及ぼす。最近のように原油価格の高騰が続く時は、特にそうだ。貧しい国であればあるほど、燃料が不足し、飛行演習時間を減らすしかないためだ。北朝鮮は、韓国より多くの戦闘機を保有しているが、燃料難で1日にわずか数機しか飛行できず、主に図上演習に依存している。そうだとしても、韓国としては、北朝鮮の挑発に迅速に対応するために、燃料を十分に供給し、十分な飛行訓練時間を確保する必要がある。

陸貞洙(ユク・ジョンス)論説委員 sooya@donga.com