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うなぎのぼりの原油価格、輸出韓国を直撃

うなぎのぼりの原油価格、輸出韓国を直撃

Posted June. 09, 2008 08:28,   

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国際原油価格が米ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)基準で、先週木曜日から金曜日の二日間、16ドル以上高騰して140ドルに迫り、「第3次オイルショック」の様相を呈しつつある。

ほとんどの原油を輸入に頼っている韓国経済は、うなぎのぼりの原油高によるスタグフレーション(景気低迷の中で物価は上昇)の危険に直面するなど、いたるところで赤信号が灯されつつある。

また、サブプライムローン(低所得者向けの住宅ローン)の焦げ付き問題の影響が依然として尾を引く米経済が、低迷から抜け出せない現状で、オイルショックによる世界経済まで低迷することになれば、韓国経済の唯一の支えとなっていた輸出が大きな打撃を受けるだろうという懸念すら持ち上がっている。

●1バレル=150ドルに迫る

WTIが6日(米国時間)、1バレル=10.75ドル増の138.54ドルまで高騰したのは、「イランが核開発をあきらめなければ、イスラエルはイランを攻撃するだろう」というイスラエルのシャウル・モファズ副首相兼交通相の発言が直接的な引き金となった。

さらに、米投資銀行のモルガンスタンレーが来月4日までに、1バレル=150ドル程度まで上昇しかねないと展望したことも影響を及ぼしたと、韓国石油公社では分析している。

「国際原油価格150ドル時代」が迫っているという展望は今回が初めてではない。

3年前、国際原油価格の「大高騰(スーパースパイク=Super Spike)」時代を予告したゴールドマンサックスは、最近の報告書で、「今後6〜24ヵ月以内に150〜200ドルまで上がりかねない」と予想した。

特に最近、「国際原油価格のバブル」主張も出ているが、それと共に、△一部産油国の政治情勢の不安や、△米ドル安の進展、△新興市場での需要の増加、△米エネルギー在庫の減少、△国際投機資金の流入などが相次いで石油市場に影響を与え、追加上昇の可能性がさらに力を得ている。

また、1年前までは数十セント水準で上下していた国際原油価格の一日の変動幅が、今月に入って、4〜5ドルへと拡大し、先週は10ドル前後まで広がったことも、石油市場の不安心理をあおり、いつでも150ドルを突破しかねないことを示す証拠だという観測が出ている。

●世界経済の不安、韓国経済を直撃

国際原油価格の高騰ぶりは、農産物や金属類などの原材料価格の上昇とあいまって、消費者物価を高騰させている。統計庁によれば、先月の消費者物価上昇率は4.9%で、01年6月(5.0%)以来6年11ヵ月ぶりの高水準を記録した。

原油価格の高騰が輸入物価の上昇へとつながり、これは製造業やサービス業のコスト上昇の要因として働き、国際原油価格が落ち着きを取り戻さない限り、今後も物価の不安は相当続く可能性が高い。

原油価格の高騰を受け、今年の韓国経済成長率の展望値も相次いで下方修正されている。

三星(サムスン)経済研究所やLG経済研究院が今年の成長率の展望値を、当初の5.0%からそれぞれ4.7%と4.9%へと修正したのに続き、経済協力開発機構(OECD)も5.2%から4.3%へと0.9ポイント下げた。

原油価格のためインフレへの圧迫が高まり、成長減速が予想された世界経済も、オイルショックが現実のものとなり、不安心理はさらに高まっている。

WTIが1バレルあたり10ドル以上高騰した6日、米証券市場は暴落し、欧州証券市場も軒並み下がった。

特に、米政府が最近発表した生産者物価指数と失業率指標などのさまざまな経済指標によれば、原油高による消費心理の悪化が企業の業績悪化や雇用減少の悪循環へとつながる兆しが現れている。

AFP通信によると、リーマンブラザーズのエコノミストであるイサン・ハーリス氏は、「高騰する原油価格が消費心理を深い経済低迷の水準へと陥れている」と話した。



cha@donga.com