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牛肉の安全問題にクギ、FTAとの関係など率直に説明

牛肉の安全問題にクギ、FTAとの関係など率直に説明

Posted June. 20, 2008 03:03,   

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李明博(イ・ミョンバク)大統領は19日、特別記者会見を通じ、米国産牛肉の輸入をめぐる追加交渉について、「米国が30ヵ月以下の牛肉の輸入要求を受け入れなければ、米国産牛肉の輸入関連の長官告示も不可能であり、輸入再開もできない」と釘を刺した。

李大統領はまた、「最近、ブッシュ米大統領との電話の時、『この条件はぜひ受け入れてほしい。保証してもらわないと、米国産牛肉を輸入できない』という方針を伝えた」とし、「米国政府の確実な保証を受ける」と強調した。

李大統領は同日の記者会見で、米国産牛肉の輸入再開交渉をやや急いだ理由と再交渉ではなく追加交渉を行うしかなかった背景について、比較的に詳しく説明した。

経済再跳躍の足場になる韓米自由貿易協定(FTA)のためには避けられない選択で、輸出入に大きく依存しているだけに、再交渉の宣言で国際社会で信頼を失うわけにはいかなかったということだ。

李大統領は、まず就任と同時にやってきた内外的な経済危機を突破するため、韓米FTAの年内批准の中核的な争点になっている牛肉交渉に乗り出した経緯から説明した。大統領は「韓米FTAが締結されると、(毎年)34万個の良質の働き口が新たにでき、国内総生産(GDP)も10年間、6%以上拡大するものと予想される。大統領としてこのような絶好のチャンスを逃すわけにはいかなかった」と述べた。

そして、「米国産牛肉の輸入を拒み続けると、韓米FTAが年内に処理される可能性はほとんどなく、米国との通商摩擦も予想された」とし、「好むか好まざるとに関わらず、牛肉交渉は避けられないと考えた」と、当時の判断の背景について説明した。

李大統領はこの過程で、「拙速交渉」との批判が出たことについて、比較的に率直な言い方で、国民に謝罪した。大統領は「韓米FTAの年内批准の推進に尽力したあまり、食卓の安全に対する国民の要求をきちんと把握できず、自分より子どもの健康をさらに案ずる母親の心をきめ細かく汲み取れなかった」と述べた。そのうえで「いくら早急な解決が求められる国家的懸案でも、国民が結果をどのように受け入れるか徹底的に検討すべきであって、この点に対して深く反省している」と、繰り返し謝罪した。

その一方で、現在米国で進められている韓米牛肉追加交渉が食品の安全に対する懸念の解消と通商摩擦の最小化といった「二兎」を得る唯一な解決策だと再び強調した。

ろうそくを手にした国民の感情だけを考えたならば、かえって再交渉のカードを提示したはずだと言い、人間的な苦悩も隠さなかった。

李大統領は、「(再交渉に対する)国民的な要求が高まると、野党は言うまでもなく、与党内でも私に『とりあえず再交渉の要求を受け入れよう』という話もした」とし、「国内問題であったら、私の政治的な立場だけを考慮したら、ためらうことなく(再交渉の要求を)受け入れただろう」と述べた。

また「私が『再交渉する』と宣言したら、今すぐは苦境から脱することができただろう。だから大いに悩んだのが事実だ」とし、「大統領の国政支持度が急落し、ありとあらゆる非難の声が聞こえてくる中で、そこまでこだわる理由がない」と打ち明けた。

しかし、李大統領は「一滴の石油も出ず、これといった天然資源もない韓国が生き残れる道は通商しかないのに、大統領として国益を守り、未来のことを思わざるを得なかった」とし、「(再交渉の宣言で)ひどい後遺症が残ることを承知していながら、そうするわけにはいかなかった」と述べた。



ddr@donga.com