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[社説]外貨保有高の管理、「経済チームの能力」が注目される

[社説]外貨保有高の管理、「経済チームの能力」が注目される

Posted August. 06, 2008 06:44,   

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外国為替保有高が7月の一ヵ月で106億ドルも減った。政府当局がウォン高のために先月7日「ウォン相場との戦争」を宣言してから、ドルを積極的に供給していたため、おおよそのことは予想された結果だ。しかし保有高の減少速度が尋常でない。減少額を基準にみると、関連統計を取り始めた1971年以降最大の規模だ。一時、1ドル=1000ウォン台で推移し安定を取り戻すとみられたウォン相場が、当局の介入が長期化し、再びウォン高に転じ、結果的にドル保有高だけを削っているのではないかとの懸念が高まっている。

ドルの「実弾」を使ってでもウォン相場の安定を図り、原油高によるインフレーションを抑えたい政府の思惑はある程度理解できる。しかし、ドル収入は減り、需要は増えるなか、いつまでも消耗戦的な介入で持つことができるだろうか。外国為替の保有高が7月末現在、2475億ドルと世界6位圏ではあるが、最近の経常収支の赤字傾向を考慮に入れれば、安心できるほどの余裕があるわけではない。輸入や短期外債の規模、外国人の投資形態などから、2900億ドル以上は必要だと、金融研究院は分析している。

我が国の対外債務は今年3月末で、4125億ドルと昨年末に比べて300億ドル以上も増えた。このうち満期1年未満の短期外債が42.8%を占める1765億ドルだ。姜萬洙(カン・マンス)企画財政部長官が「早ければ8月に純債務国に転換されるだろう」と言うほどだ。国際的な格付け会社スタンダートアンドプアーズ(S&P)が韓国の短期外債について、綿密な注意が必要と指摘したのも聞き流せない。

李明博(イ・ミョンバク)政府の経済チームは、成長率を高める方向で経済運用の基調を設定したが、「安定」に軌道修正する過程で次々と政策の混乱をきたし、市場の信頼を相当失った。「9月の金融危機説」が出回っているのも、今の経済チームに対する不信とつながっている。政策当局は、今回だけは整合性のある金融政策で危機管理能力を示すことで、市場の不安感を解消させるべきだ。為替市場に対する柔軟な微調整を通じて、為替相場の急激な変動を抑えるとともに、外貨保有高を安定的に保つことが、市場の信頼を取り戻す出発点になりえる。