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[社説]「日本製」「米国製」のクラブは飛距離が伸びるのか

[社説]「日本製」「米国製」のクラブは飛距離が伸びるのか

Posted October. 15, 2008 08:48,   

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韓国のゴルフクラブ市場は年間5000億ウォン規模で、米国と日本に次いで世界3大市場に数えられるが、国産用品のシェアは10%にも及ばない。流行に敏感なゴルフ愛好家らが外国製の有名ブランドを好むからだ。韓国のゴルフ愛好家がよく使う日本製と米国製ゴルフクラブの90%ぐらいは、OEMの方式で中国で作られた製品だ。部品のほとんども中国製だ。外国製と直接比較して、飛距離や正確度の面で決して劣らない国産の製品も多い。ゴルファーらが国産を愛用して、国内メーカー同士の競争がさらに白熱するようになれば、品質がもっと改善される余地もある。高い外貨を使って輸入する外国製ゴルフ用品の一部でも国産に替えると、内需拡大と共にドルを節約する効果が上げられる。国内メーカーも消費者にせいにしてばかりいないで、ブレンドの知名度と信頼度を高めて、ゴルフ愛好家たちの認識を変えるための努力を傾けるべきである。

06年の1年間、64万5000人のゴルフ観光客が海外へ出かけて支出した金額が1兆1000億ウォンに上る。海外ゴルフ旅行客が年間10万人減少すると、1億9000万ドルのサービス収支の改善効果があると推算される。

「スーパープレミアム級」と呼ばれる17年産以上のウイスキーは、韓国が世界で3番目に大きい市場だ。昨年、バランタイン、ロイヤルサルートのようなスーパープレミアム級ウイスキーが韓国で11万1500箱(1箱9リットル)も売られ、英国やスコットランドのウイスキーメーカーは、韓国向けのマーケティングにに熱心だ。日本では地元ブランドのサントリーウイスキーがスコットランドウイスキーを押さえたまま、シェア1位を守り抜いている。ゴルフクラブとウイスキーの消費大国が日本のように有名な地元ブランド1つ持っていないのは恥ずかしいことだ。

ゴルフクラブとウイスキーだけでなく、輸入ブランドの高級かばん、財布、衣類は物価不安、消費低迷とは関係なく飛ぶように売れる。

米国から端を発した金融危機が主要国の協力に支えられ、かろうじて落ち着きの局面に入ったものの、世界の金融市場はいつ爆発するかも知れない地雷が随所に隠されている様子だ。金融危機がもたらした実体経済の落ち込みが本格化し、韓国の最大市場である米国で、自動車や電子製品といった目玉輸出品の販売が目立って減少している。内需低迷や金融不安の中でも韓国経済を支えてきた輸出さえ、来年は先進国市場で悪戦苦闘を強いられる見通しだ。

韓国銀行は内需低迷に加え輸出の落ち込みが重なり、今年4半期から来年の上半期まで、成長率が年4%(前年同期比)を越えるのは困難と展望した。世界経済の同時不況が押し寄せてくる状況で、内需の基盤をしっかり構築し、ドルを十分に備蓄しておくことだけが、経済システムを守り、危機を克服する確実な解決策だ。

金融不安が実体経済に転移することを防ぐため、体外均衡を維持し内需を促進するためには、国民みんなが10年前、金融危機に見舞われた時に、金を集めていた心構えに戻らなければならない。自動車からゴルフクラブまで国産に代えることができる品目はできるだけ国産を愛用し、海外ゴルフも自粛して消費を国内へ戻す努力が求められる。

周りを見渡すと、もったいない外貨が無駄遣いされるケースが多い。昨年、サービス収支の赤字が205億7000万ドルで史上最大を記録したのは、観光で101億ドル、留学研修で49億6000万ドルの赤字を出したのが決定的な理由だった。昨年、国内の患者が海外で支出した医療費は1237億ウォンで、海外患者の誘致を通じて稼いだ収益(572億ウォン)の2倍が越えた。早期留学が後を絶たないのに、我々はいまだに国際中学校の設立や自立型私立高校の拡大といった問題をめぐって口論を続けている。国内の企業が自動車、携帯電話、半導体、造船、鉄鋼、輸出でいくらドルを稼いでも、観光、教育、医療のようなサービス産業で外貨が漏れる構造を直さなければ、国際収支の黒字定着は遠ざかるしかない。

政府は、教育や医療のような高級サービス産業の規制を緩和して、先進国並みの競争力をもてるよう、制度の見直しに早速取り掛かるべきである。経済主体らは各自、消費行為が個人の暮らしと国の経済に莫大な影響を与えるという点を認識すべきだ。海外よりは国内でお金を使い、輸入品の代わりに国産品を買う努力が積み重ねられ内需が立ち直ると、企業の実績が好転して株式とファンドの価格も値上がりする。世界的な経済危機の中で、韓国経済が沈没しないためには、消費者の愛国心と合理的な消費行為が求められる。