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[オピニオン]憲法裁と旧与党

Posted November. 11, 2008 09:21,   

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憲法裁判所は、国家権力を立法、行政、司法の3権に分ける際、司法の一軸を担当する憲法機関である。一般の民事や刑事訴訟、行政訴訟などに対する最高裁判所と同列にある。最高裁判所長官と同格の憲法裁判所長官の他に、裁判官8人と行政業務を担当する事務処長を合わせ、長官級以上だけで計10人だ。大統領と最高裁判所長官、そして国会が裁判官をそれぞれ3人ずつ任命するため、政治的な性格を帯びるしかないという限界があることはある。それにも関わらず、審判の政治的中立と独立性は憲法裁の命である。

◆憲法裁と最高裁判所の位置づけは国ごとに違う。ドイツは憲法裁が上位機関になっており、米国は憲法裁を置いていなく、連邦最高裁判所がその役割も担う。韓国は1988年に憲法裁が誕生するまでは、憲法委員会または最高裁判所に違憲法律の審査権が与えられていたが、ほとんど名ばかりのものだった。従って、実質的な違憲審判の歴史は、1988年の憲法裁発足以後、20年に過ぎない。しかし、首都移転特別法や盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領への弾劾訴訟に対する審判など、ホットな事件が相次いだおかげで、憲法裁の地位は短期間で高くなった。

◆機能だけを見ると、憲法裁が最高裁より一段上だと言うべきだろう。最高裁は国会が作った法律をそのまま解釈・適用するのに止まるのに対して、憲法裁は憲法精神にそぐわない法律の効力を直ちに停止させる力があるからだ。憲法裁は憲法を守る死守隊であるわけだ。なのに、民主党が14日に予定している総合不動産税(総不税)の違憲性に対する判決を見送るよう、憲法裁に圧力をかけている。民主党も公党として、3権の一軸である国会の一部であるという点で、憲法機関同士で対立する様相を見せている。

◆民主党は、姜萬洙(カン・マンス)企画財政部長官の「憲法裁接触」発言に対する国会の真相調査(11〜18日予定)が終わった後に、総不税の違憲性の有無についての判断を見送って欲しいと要求している。審判の公正性を害さないためという主張だ。しかし、憲法裁の判決日を間に入れて調査日程を組むのもさることだが、当事者らに既に通知された日付を遅らせるように働きかけるのは、憲法裁の独立性を損ねる。政治的な負担を与えて、総不税の違憲決定を防ごうという思惑だ。ほとんどの裁判官が民主党政権下で任命されている憲法裁に圧力を行使すること自体、誤解を招いても仕方ない。

陸貞洙(ユク・ジョンス)論説委員 sooya@donga.com