Go to contents

北朝鮮、軍首脳部にクーデタ鎮圧功労者ら抜擢 後継問題対策か

北朝鮮、軍首脳部にクーデタ鎮圧功労者ら抜擢 後継問題対策か

Posted February. 13, 2009 03:43,   

한국어

北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が11日、軍首脳部を「北朝鮮最高のクーデター鎮圧専門家」たちで電撃的に入れ替え、その背景に関心が集まっている。

新任の金英春(キム・ヨンチュン)人民武力部長(韓国の国防部長官に該当)は、94年に北朝鮮軍第6軍団のクーデターを鎮圧し、名を上げた人物だ。

金総書記は94年1月2日、第6軍団長が釈然としない理由で死亡すると、不穏な気配を察知して、当時、軍需動員総局長だった金英春大将を第6軍団長に任命した。

金英春大将は赴任直後、当時軍総参謀部保衛局長だった元應熙(ウォン・ウンヒ)上将と手を握り、第6軍団政治委員らクーデターの首謀を咸鏡南道(ハムギョンナムド)のイウォン飛行場に誘い出し、粛清を行なった。1年近く行われた粛清の過程で、数百人の軍官と咸鏡北道(ハムギョンプクト)党組織書記ら幹部が処刑されたり、政治犯収容所に入れられるなどした。

黄長鎏(ファン・ジャンヨプ)元北朝鮮労働党書記は昨年9月、「当時、主導者が講堂に集められ殺されたが、それを執行したのは金英春で、政治的に指導したのは張成澤(チャン・ソンテク)だった」と証言した。

翌年、第6軍団傘下師団を何の雑音もなく前方師団に再編成するのに成功した金大将は、その功労で、95年10月に先輩をさしおいて、人民軍次帥とともに総参謀長に任命された。00年4月には、「英雄」の称号を受けた。

李ヨンホ新総参謀長(韓国の合同参謀議長に該当)は、クーデター鎮圧方法に精通している。彼が司令官だった平壌(ピョンヤン)防御司令部の第一の任務は、平壌に進入する兵力を防御すること。このため、平壌防御司令官は、クーデターを最もうまく鎮圧できる能力を備えていなければならず、忠臣の中の忠臣でなければならない。

金総書記が、このような人物を軍首脳部に任命したのは、健康悪化説以降、動揺する軍部を確実に掌握し、「万一の事態」を阻止する意図とみえる。特に、彼らが任命されて2日目の13日が、金総書記の後継者選出35周年という点に注目する必要がある。

最近、北朝鮮では、後継者問題をめぐって、不穏な動きが捉えられている。金総書記の長男の金正男(キム・ジョンナム)が、北京で異例にも後継者問題に言及したほか、北朝鮮メディアには、金日成(キム・イルソン)—金正日—その子どもたちにつながる「万景台(マンギョンデ)家門」という表現が登場している。1月には、主要省庁を中心に内閣の3分の1が入れ替わり、若手の経済官僚が大挙昇進した。

このような動きは、金総書記が後継者のために経済活性化を追求する一方、金総書記の親政体制を構築し、万一の事態への徹底した対策づくりと解釈される。

いっぽう、強硬派の張成澤労働党行政部長が、約1年前に復権したのに続き、今回、張部長の側近が軍首脳部を掌握したことで、北朝鮮はしばらく強硬路線を維持するものとみえる。



zsh75@donga.com