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[オピニオン]韓国型平和奉仕団

Posted June. 04, 2009 08:20,   

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米国で平和奉仕団(Peace Corps)の志願者が目立って増えている。今年に入り、インターネットを通じた入会申請者は2万5000人と、昨年同期に比べて40%増となった。バラク・オバマ米大統領が公共奉仕の価値を強調し、平和奉仕団をたびたび取り上げたことを受けて現れた「オバマ効果」である。米国平和奉仕団は、1961年、ジョン・F・ケネディ大統領が、青年らによる海外でのボランティア活動を通じて米国のイメージを向上させるために立ち上げた。現在まで19万5000人のボランティアが139ヵ国の農業や教育、環境、保健の現場で汗を流した。

◆韓国は1966年から1981年にかけ、米奉仕団2068人から支援を受けた。アジアではフィリッピン(8300人)が最も多く、韓国は5番目だった。韓国も貧しかった時代、外国に助けられながら国の発展を遂げてきた。今度はそれを返す時期に来ている。国際協力団(KOICA)や情報文化振興院(KADO)、大学生奉仕団がそれぞれ、ボランティア・プログラムを運用している。5月はそれぞれの政府省庁が管理・支援を行っていた各ボランティア団体が、「ワールド・フレンド・コリア(World Friends Korea)」に統合された。

◆政府は3年後、海外奉仕団の派遣規模を延べ4000人と、今の2倍に増やし、世界2位に引き上げる計画だ。海外へのボランティアなら、大学生たちが手を貸すシーンを思い浮かべがちだが、最近は必ずしもそうでない。医療や情報技術(IT)、農業のような専門技術を持つ退職者らも、シニア・ボランティア団員として出向くことができる。米国でも50歳以上の平和奉仕団への加入者は全体の4%程度だったが、今年は7%へと高まっている。雇用が減少した影響が大きい。

◆「1975年、韓国の1人当たりの国民所得は600ドル水準だった。生徒らは貧しさに苦しみながら、氷点下の教室の中には新たな可能性への期待がみなぎっていた」。忠清南道(チュンチョンナムド)の禮山(イェサン)中学校で英語を教えた平和奉仕団員出身のキャサリーン・スティーブンス駐韓米国大使の思い出である。そうして成長した韓国人たちが今、ペルーやエジプトなど、世界のいたるところで病院や職業訓練所を建設している。ベトナムに次ぎ、タンザニアやウガンダなどには、「コリア・ビレッジ」という名で、セマウル(1970年代から始まった汎国民的な地域社会の開発運動)運動を伝播した。若者の就職が厳しくなってから、海外奉仕団の派遣相談センター(1588−0434)には問い合わせの電話が殺到しているという。

洪権熹(ホン・グォンヒ)論説委員 konihong@donga.com