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[オピニオン]ソウル大学の「ポリフェッサー」

[オピニオン]ソウル大学の「ポリフェッサー」

Posted June. 17, 2009 05:56,   

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米国の人文学教授の社会において、左派性向が強い理由についてなされる解釈は多彩だ。教授たちは、大学時代に勉強ができた人々だ。学部を卒業してからも、勉強をかなりして教授になった。しかし、卒業後すぐに就職した同級生の多くは、それよりももっと多くの年俸をもらい、羽振りよく暮らしている。米国の私立大学教授の平均年俸は7万ドル(約9100万ウォン、非定年教授)で、平凡なサラリーマンに属する。学生時代とは一変した境遇に、批判的な傾向が強くならざるをえないという分析もある。

◆韓国における教授の立場は、米国とは次元が違う。選好度が高い職業で「権力」も伴う。政府傘下の委員会で教授は委員の多数を占め、政府政策に影響力を行使する。地方の私立大学の教授は低賃金で知られているが、主要大学はそうでもない。教授の力は、国内でほぼ唯一の専門家集団という点に起因する。専門知識を求めるには、教授に頼るほかない。

◆教授はクリーンなイメージで、選挙シーズンになれば政権に迎え入れる対象第1号に挙げられる。昔の「ソンビ(学者)」が「修己」と「治人」の間を行き交ったように、自ら政治参加を望む教授も少なくない。磨き上げた知識を現実に活用し、高い道徳性で周囲を清めるならいいことだ。しかし、国会議員などの公職に出馬しながら、教授職は教授職としてその地位を守りつづけるという人々が増えている。落選すればまた大学に戻るという二重の布石だ。心が政治に向かっている「ポリフェッサー(polifessor=学校と政界を行き交う教授)」は授業に対しても忠実でなく、学生への被害も大きい。

◆ソウル大学が、ポリフェッサーを規制すると約束しておきながら、むしろ養成する内部規定を設け、反対世論にあったためにひとまず保留した。当初の案によると、公職者選挙に出る教授は学期開始前に休職でき、当選すれば1回の任期内で休職が可能だ。これまでは顔色をうかがっていたポリフェッサーも、堂々と出馬意思を明らかにすることができるように道を開いたのだ。ポリフェッサー問題の解決策は簡単だ。出馬するなら学校を辞めるようにすればいい。それが堂々とした態度だ。当然の結論をめぐってためらう大学なら、知性の集団として問題がある。

洪賛植(ホン・チャンシク)論説委員 chansik@donga.com