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戦車「黒豹」技術のトルコ輸出、別件契約で白紙化の可能性

戦車「黒豹」技術のトルコ輸出、別件契約で白紙化の可能性

Posted September. 22, 2009 08:19,   

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韓国の独自技術で開発された次世代戦車「𩩲豹(フクピョ)」技術のトルコへの輸出が、白紙になりかねない状況を迎えた。トルコの軍需産業会社「オートカー」との間で交わした4億ドル規模の韓—トルコ間戦車技術輸出契約を覆すような内容の国内契約を、昨年7月、現代(ヒョンデ)ロテム(株)が国防科学研究所(ADD)と交わしていたことが21日、明らかになった。

トルコ側との契約は、移転される技術所有権がトルコにあると定めている。一方、現代ロテムとADD間の契約には、トルコにロイヤリティを要求し、トルコの所有権を認めない条項が盛り込まれている。トルコに技術輸出をするためには、基盤技術を所有しているADDが、現代ロテムに技術を引き渡し、現代ロテムがそれを再びトルコに渡さなければならないが、3者間で交わされた2つの契約は相互に相反している。

現代ロテムは昨年1月、防衛事業庁とADDの技術流出の可能性に気付いたにも関わらず、技術輸出の承認を受け、同年7月、トルコのオトカと技術輸出契約を交わした。同契約は、主要技術を含め、すべての技術においてトルコの所有権を認めている。また、トルコが第3国に技術を輸出する場合、韓国政府に予め通知し、韓国政府の立場を最大限考慮することになっている。

しかし、ADDは、韓・トルコ間の技術輸出契約が交わされてから5ヵ月後の昨年12月、現代ロテムと技術転移契約を交わした際、トルコに輸出される戦車技術を第3国へ輸出する時は、韓国防衛事業庁長の書面承認と共に、ロイヤリティ(5%)を要求するという但し書きをつけた。

同契約の特殊条件である第11条は、「ADDの基盤技術や基盤技術が含まれた製品を、トルコが第3国に技術輸出する場合、現代ロテムは防衛事業庁長の書面で事前承認を得るようにし、第3国への使用権を与えるなどの場合は、そのロイヤリティについては関連規定に従う」と規定した。

このように相反する2つの契約が存在することを受け、ADDやトルコ側は、これを理由に、契約を破棄できる。その場合、現在進められている技術輸出は中止されかねない。ただ、ADDは、問題の条項は「トルコが戦車を開発し、その技術などを第3国へ販売する場合」という将来的な状況に関するものだとして、問題提起をしていない。トルコ側が、現代ロテムとADDとの契約内容を知っているかどうかは確認されていない。トルコへの輸出を円満に進めるには、2件の契約書のうち一つは修正が必要だ。

一方、ADDの態度変化を巡っては、さまざまな解釈が飛び交っている。ADDは昨年1月、防衛事業庁で開かれた政策企画分科委員会会議では、トルコの所有権を認め、技術輸出の必要性を力説した。そのADDがトルコとの契約が交わされてから5ヵ月後、相反する契約を交わしたためだ。それをめぐり、一部では技術流出への責任追及があることに備えた、防衛的な措置ではないかという分析も出ている。



mhpark@donga.com