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「銃声」の秘密は「忠誠」

Posted July. 16, 2010 07:26,   

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最近、北朝鮮の監獄は収監者で溢れているという。韓国の警察や国家情報院に該当する北朝鮮の2大保安機関である人民保安部と国家安全保衛部が、2月8日に合同声明を出し、「不純勢力を掃討するための報復聖戦」を宣言し、住民を逮捕しているためだという。しばらく静かだった公開銃殺も、各地で復活しているという。今、北朝鮮で何が起こっているのだろうか。

●保安機関の忠誠競争

2月から始まった保衛部と保安部の大々的な弾圧は、北朝鮮と中国の国境地域で特に目立っているという。これらの機関は、内部的に「戦闘期間」を宣言し、大規模検閲団や電波探知の捜索力を国境に集中させ、脱北者や脱北幇助者、中国の携帯電話所持者などを逮捕した。国境一帯には今、殺伐とした恐怖が流れているという。

対北朝鮮ラジオ放送の「自由アジア放送」と「開かれた北朝鮮放送」は先月末、咸鏡北道穏城郡(ハムギョンプクト・オンソングン)で殺人や人身売買などの容疑で北朝鮮住民3人が公開銃殺されたと報じた。脱北団体の「NK知識人連帯」も最近、咸鏡北道茂山郡(ムサングン)で、住民14人が脱北企画や幇助、携帯電話所持、麻薬密売などの容疑でまもなく処刑されると伝えた。ある北朝鮮消息筋は、穏城と茂山の間にある会寧市(フェリョンシ)で、まもなく多くの処刑者が出ると話した。

保衛部と保衛司令部が、数百人で構成された大規模な脱北者逮捕チームを中国延辺と内陸の山東省や雲南省昆明などに派遣したという情報もある。実際、以前は安全地帯とされた昆明で脱北者が逮捕され、北朝鮮に送還されるケースも増えている。北朝鮮が、このように中国地域の奥深くに逮捕チームを派遣し、脱北通路を遮断した前例はない。

NK知識人連帯は13日、「保安部が、住民統制を容易にするために、12年を目標に全国住民登録電算化作業を進めており、この過程で行方不明者も調査している」と伝えた。また、別の北朝鮮消息筋は、「金正日(キム・ジョンイル)の後継者に内定された金ジョンウン氏が、今年の初めから本格的に保衛部と保安部の掌握に乗り出し、内部で忠誠競争が起こっている。金ジョンウン氏は今年4月、保安省を保安部に昇格させるなど、保安機関に力を与えるとともに、自分に報告ラインを集中させている」と付け加えた。

●偵察総局の掌握後に「天安艦攻撃」

金ジョンウン氏は昨年、情報機関の掌握に力を入れた。その結果、労働党作戦部と35号室(対外情報調査部)、人民武力部偵察局が統合されて偵察総局という機関ができ、情報機関の最終決裁が金ジョンウン氏に集中された。

金ジョンウン氏が偵察総局を掌握した後、黄長鎏(ファン・ジャンヨプ)元労働党書記の暗殺要員が韓国に派遣された。韓国情報当局は、天安(チョンアン)艦攻撃も偵察総局が主導したと把握している。金ジョンウン氏が父親に見せるために直接指示したのか、部下が忠誠競争を行ったのかどうかに関係なく、北朝鮮の行動が過激になっていることは留意すべき点だ。

北朝鮮消息筋は、「金ジョンウン氏の次の目標は、労働党の掌握だ」と伝えた。今年9月の労働党代表者会議もそのような脈絡で見ることができる。最近、労働党内部では、年老いた幹部を差し置いて、若い幹部を登用する世代交代の風が吹いている。このような点で、労働党元老の李済剛(イ・ジェガン)組織指導部副部長が先月交通事故で死亡したことも含みがありそうだ。党掌握は、情報や保安機関に比べて難しい課題だ。消息筋は、金ジョンウン氏の軍掌握は最も最後だが、これも北朝鮮が「強盛大国の元年」に宣言した12年までに完結する見通した。



zsh75@donga.com