Go to contents

[社説]「放射能怪談勢力」北朝鮮の核実験の時は何をしたのか

[社説]「放射能怪談勢力」北朝鮮の核実験の時は何をしたのか

Posted April. 09, 2011 09:08,   

한국어

7日、済州(チェジュ)に降った雨から放射性物質が検出されたが、ごく微量なので人体に無害であることが明らかになった。その他の地域に降った雨からも、わずかなレベルの放射性物質しか検出されなかった。韓国原子力安全技術院は、「済州に降った放射性物質の最高濃度の雨水を1日に2リットル1年間飲んでも、放射線への露出はX線を1回受けた時の45%にすぎない」と説明した。日本の原子力発電所(原発)の事故後、韓半島に降る雨にも基準値以上の放射能が含まれるものと懸念されたが、ひとまず現実にならず幸いだ。

これまで、放射能の恐怖を煽った勢力は、今回の雨について一言もない。参加連帯を含む49の団体で結成された「日本大地震・核事故被害支援と原発政策の転換に向けた共同行動」(以下共同行動)は、先月22日から、日本の大地震を口実に政府の原子力政策を批判し、核と放射能の被害を強調し始めた。共同行動は、雨の予報が出ると、幼児や高齢者、妊婦の外出を控えるよう呼びかけ、小学校の休校令まで考慮する必要があると主張した。

一部のネットメディアは待っていたかのように、共同行動の主張を伝え、放射能に対する不安を「怪談」レベルに拡散させた。とんでもない主張で国民を不安にさせ、自分たちの主張が事実でないと明らかになっても責任を負わない勢力が、韓国社会に存在する。

これらのうち23の団体は、3年前、「狂牛病(BSE=牛海綿状脳症)国民対策会議」に所属した団体だ。狂牛病怪談を広めた勢力が、再び放射能怪談を主導しているのだ。彼らの扇動を左派のいわゆる「生活政治」戦略の一環と見る見方もある。左派は07年、大統領選挙で大敗した後、巨大談論と難解な左派理論、闘争一辺倒の戦略に代わって、一般市民の生活と直接関連のある問題を攻略する方向に軌道修正した。左派教育監が率いる京畿道(キョンギド)教育庁と全北(チョンブク)教育庁が、学校長の裁量である休校許可で共同行動の主張に同調したのは偶然ではない。政治的目的のために事実を歪曲して膨らませ、国民を扇動する形式は変わらない。

地震被害に遭った日本の原発よりも、北朝鮮の核兵器が韓国にはより大きな脅威だ。共同行動の中心勢力は、北朝鮮が06年と09年に核実験をした時、沈黙した。北朝鮮の「核惨禍脅迫」に対して何も言わなかった人々が、無視できるレベルの放射能物質が含まれた雨に対して大げさに騒いでいる。恥ずべき偽善である。