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米、「北に天安艦の謝罪を求めたことはない」

米、「北に天安艦の謝罪を求めたことはない」

Posted April. 20, 2011 09:19,   

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マーク・トナー米国務省副報道官が18日(現地時間)、定例会見で、「哨戒艦『天安(チョンアン)』事件に対して北朝鮮が謝罪しなければならないと言ったことはない」と述べた。

天安艦事件と延坪島(ヨンピョンド)砲撃に対する北朝鮮の謝罪が6者協議再開の前提条件なのかという質問に対する返答だった。

トナー副報道官は、「外交的な次の措置を話し合うには、北朝鮮が過去の挑発的行動とは反対の方向に進むという明確で一貫した態度、建設的な態度を示さなければならない。南北間の関係回復が、6者協議に進め前の必須的な第一段階だ」と付け加えたものの、米国政府が北朝鮮の謝罪を6者協議再開の前提条件に掲げたことはないという点を明らかにしたのは初めて。

興味深いのは、韓国政府も「その点に関して韓米間で意見の相違はない」としたことだ。

チョ・ビョンジェ外交通商部報道官は19日、「トナー副報道官の発言は、韓国政府が何度も話してきたことから離れていない」と述べた。チョ報道官は、6者協議の条件として「北朝鮮の真摯な態度」を強調したが、その態度について「韓半島の平和と安定を増進させる方向の措置」と述べただけで、「北朝鮮の謝罪」については言及しなかった。

元世勲(ウォン・セフン)国家情報院長も同日、国会情報委員会に出席し、同様の趣旨の発言をしたという。

元院長は、「天安艦事件と延坪島砲撃に対する謝罪を6者協議の開催に結びつけることは無理ではないか」と述べたと、崔宰誠(チェ・ジェソン)民主党情報委幹事が伝えた。崔議員によると、元院長は、「天安艦、延坪島に対して直接の謝罪や公式の謝罪ではなく、そのほかの様々な方法の可能性を念頭に置いているのか」という質問に「そうだ」と答え、「北朝鮮の真正性を確認するレベルで摸索している」と答えた。

結局、韓米両国は、天安艦事件と延坪島砲撃に対する北朝鮮の明示的な謝罪を受けることは現実的に難しいという判断の下、現在の局面を打開する様々な案を検討しているものとみえる。外交筋は、「北朝鮮が公に謝罪する可能性がない状況で謝罪を前提条件にすれば、対話の進展は難しい」と伝えた。

韓国政府はこれまで、「天安艦事件と延坪島砲撃に対する北朝鮮の謝罪が、6者協議再開に直接的に結びついてはいない」としながらも、北朝鮮が納得できるレベルの態度を示さなければ、6者協議の再開に否定的な影響を与えると述べてきた。論理的には、天安艦の謝罪と6者協議の再開が別の事案だが、内容的には結びついているためだ。しかし、何が「納得できるレベル」なのかについては曖昧さを残してきた。

韓国政府は、天安艦、延坪島に対する北朝鮮の謝罪と6者協議の再開を分けながらも、謝罪なく非核化会談を進展させることへの国内の批判世論に負担を感じざるを得ない。

国会情報委ハンナラ党幹事の黄震夏(ファン・ジンハ)議員は同日、「元世勲院長が、6者協議前の南北対話で、天安艦と延坪島事件に対する北朝鮮の謝罪を受けなければならないと述べた」とし、崔議員とは違った解釈を伝えた。

政府消息筋も、「北朝鮮の非核化に進展があっても、天安艦、延坪島問題に進展がなければ、ジレンマが生じる。世論の推移を見なければならない」と述べた。チョ・ビョンジェ報道官は、「(謝罪とはいかなくても)天安艦と延坪島事件に対して、北朝鮮が反省の態度を示さずに次の段階に進むことはできない」と述べた。



zeitung@donga.com salthj@donga.com