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[オピニオン]中国人の整形フィバー

Posted April. 26, 2011 07:59,   

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07年2月、韓国を訪れ、美容整形手術を受けた20代の中国人女性が、帰国の際、上海の浦東空港で入国を阻止された。出入国管理官は、「パスポートの写真はえらが張った顔なのに、今のあなたの顔は卵型だ」と偽造パスポートではないかと追及した。この女性は、会社の人事記録カードにある写真をファックスで受け取って提出したが、その写真も別人だった。家族が来て身元を保証して、やっと出入国事務所を出ることができた。

◆韓国は「美容整形手術大国」と言われる。国際美容外科学会(ISAPS)によると、人口1人当たりの美容整形手術の順位は、ハンガリーが1位(230件)、韓国が2位(133件)だが、実際は韓国が多いと推定される。ハンガリーの順位が高いのは、ハンガリーで美容整形手術を受けた外国観光客まで合わせて計算されているためだ。韓国に劣らず中国でも、所得水準の増加、大衆メディアの発達、西欧式スタイルへの憧れなど、美容整形ブームだ。09年基準で、美容整形の件数は、米国(303万件)が世界1位だが、3位(219万件)の中国が1位になるのは時間の問題だ。

◆米国で行われる美容整形手術が、シワや腹の脂肪除去など中年層が中心である反面、中国の美容整形手術は、二重まぶたや鼻、あごなどの顔の矯正を望む20代女性に集中している。容貌を整えて就職や結婚で有利になるのが目的だ。美容整形と共に化粧品産業が爆発的に成長し、「美女経済」という新造語が登場した。「美女経済」が占める割合は、中国国内総生産(GDP)の1.8%にのぼるという分析もある。

◆中国の美容整形ブームには、韓流が寄与した点が少なくない。美容整形手術を受ける多くの中国人女性が、李ヨンエやソン・ヘギョのような韓国の人気女優の顔を望んでいる。韓国医師の優れた技術が中国にも知れ渡り、韓国への美容整形旅行も急増している。米ニューヨーク・タイムズは、ソウルの美容整形外科の顧客の約30%が中国人だと報じた。中国政府が、美容整形観光を規制する動きを見せているが、いくら強い統制力を持つ中国政府でも、女性の「美への欲望」を抑えることができるか懐疑的だ。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com