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行員汚職の第一貯蓄銀行も預金取り付け騒ぎ、金融機関への不信広がる

行員汚職の第一貯蓄銀行も預金取り付け騒ぎ、金融機関への不信広がる

Posted May. 05, 2011 03:19,   

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大韓民国の金融システムが、信頼失墜という重大な危機に直面した。釜山(プサン)貯蓄銀行の大株主や役職員の脱法と不法に加え、金融監督当局の無能と汚職まで重なり、国民が金融システム全体を不信の目で見ている。このような状況では、超優良金融機関も大したことではない悪性材料やデマで、一瞬にしてバンクラン(大規模取り付け騒ぎ)を迎え、廃業することもあり得る。

ソウル江南区新沙洞(カンナムグ・シンサドン)の第一(チェイル)貯金銀行論硯(ノンヒョン)支店には、4日午前9時、営業開始と同時に、300人あまりの預金者が窓口に殺到した。李明博(イ・ミョンバク)大統領が金融システム信頼回復のため、金融委員会と金融監督院(金監院)を訪問した時刻は9時50分。預金客らは1時間前から銀行を訪れた。論硯支店の12人の全行員が預金者応対に努めたが、会議室やトイレまで埋め尽くした預金者の応対には力不足だった。

駅三洞(ヨクサムドン)から来たというある50代の預金者は、「営業停止でないと言われてほっとしていたが、預金を引き出そうとする人が増えていると聞き、不安になって急いでやってきた。午前10時半に着いたのだが、すでに待機順番が540番だった」と虚脱した表情で話した。

預金者らは同日午後、金監院が「(第一貯蓄銀行に対する調査は)個人の汚職に対する捜査であるだけで、銀行の健全性や流動性には問題がない」と発表したにも関わらず、不安を隠せなかった。行員らは関連ニュースをプリントアウトして預金者らに配ったが、ほとんど目向きもされず、行員と他の預金者に自分の預金を引き出せるかとばかり聞く様子だった。一部の支店では、待ちくたびれた預金者が行員ともみ合う場面もあり、苛立った一部の預金者は、持っていた飲み物のボトルやコーヒーカップを床に投げつけた。

論硯支店を訪れたパク某さん(49・女)は、「家族みんなが口座を持っているが、預金を全部引き出せるかどうか不安だ。とりあえず、5000万ウォンの預金全額を引き出しに来たが、今日は難しそうだ」と話した。同支店の李某支店長は、午後になっても引き続き待機者が増えると、「午後7時まで延長営業をする計画だが、番号表450番までしか処理できなさそうだ。番号表を持参すれば、金曜日の午前から順番に処理する」と説明した。

取り付け騒ぎが拡大していることを受け、金融当局や検察、貯蓄銀行中央会が一斉に「優良な」第一貯蓄銀行の支援に乗り出した。金錫東(キム・ソクドン)金融委員長は4日、第一貯蓄銀行の問題に関連し、「(第一貯蓄銀行は)流動性が十分なため、必要ならば、資金を支援する」と述べた。第一貯蓄銀行が一部取り付け騒ぎにも関わらず、銀行自体には、十分な流動性を確保しているだけに「安心してもいい」というメッセージを送ったのだ。



jhk85@donga.com cha@donga.com