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学生デモに慌てふためく与野党、授業料問題解決への道筋は示せず

学生デモに慌てふためく与野党、授業料問題解決への道筋は示せず

Posted June. 11, 2011 03:06,   

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ソウル都心で大学生たちによる大規模のデモが行われた10日、与野党と政府は大学授業料問題で緊迫した一日を送った。金滉植(キム・ファンシク)首相は同日、国家政策調整会議で「大学生たちが(授業料問題に)多様な意見を出して議論するのは望ましいことだが、集団行動で意見を示すのは合理的な問題解決に役立たない」と述べ、懸念を示した。しかし政府と与党ハンナラ党は、事案の深刻性には共感を示しながらも、これといった対策が打ち出せないまま慌てふためく様子だった。

●内部軋轢深まるハンナラ党

同日、ハンナラ党では黄祐呂(ファン・ウヨ)院内代表と製作チームに対する責任論が提起された。親李系(李大統領系)の張済元(チャン・ジェウォン)議員はツイッターに、黄代表が就任直後にこれといった与党政府間協議もしないで授業料引き下げの方針を言い出したと書いた。張議員は「もし大学生たちが満足できなかったり、社会的な合意が不可能な案で社会混乱がさらに深まるのなら、少なくとも政権与党の院内代表と政策チームは責任を取って辞退するべきだ」と主張した。

党の「授業料負担緩和および大学競争力強化タスクフォース(TF)」の団長を務める林亥圭(イム・ヘギュ)議員が3日から9日まで欧州出張をしてきたことを批判する声も出た。大学生デモが勢いを増している状況下でTF団長が席を空けたため、TFは2日に初会議を開き、2回目の会議を開いたのは9日のことだった。

内部の軋轢も続いている。黄代表は同日、寄与金入学制について「授業料負担緩和の一つの方策として、全く考慮に入れていない」と言い切った。だが授業料TFの羅城麟(ナ・ソンリン)議員はラジオインタビューに応じて「定員外の寄与金入学制のようなものを公論化させる必要はある」と主張した。

●民主党「大統領が前面に出ろ」

民主党は、「最大野党の代表がデモを煽っている」という否定的な世論を意識し、一時は大学生たちのデモに参加しない方向で検討したが、同日の最高委員会議で議論を重ねた結果、デモに参加することを決めた。

同会議で孫鶴圭(ソン・ハッキュ)代表は李明博(イ・ミョンバク)大統領を名指しして前面に出て対応することを迫った。鶴代表は「大統領は授業料5割下げ(政策)から目をそらしてはならない」とし「大統領が前面に出てなければ問題は解決されない」と強調した。

孫代表は、またソウルの延世(ヨンセ)大学を訪問して6・10民主化抗争の起爆剤となった故李漢烈(イ・ハンヨル)氏記念碑に献花し、大学生たちと懇談会を行った。懇談会で、民主党の授業料政策が急ごしらえのポピュリズム(大衆迎合主義)という批判を意識したようで「突然打ち出したものではない」と語気を強めた。

●大統領府「直接介入はしない」

孫代表が大統領の介入を求めたことに対して、大統領府は最大限慎重に対応するが、直接には介入しない方針をまとめた。大統領府は、国会の関係者と財政、教育担当の大統領府秘書官(1級)が参加する非公開TFを構成すると見られているが、内容については公開していない。

大統領府の高官は「李大統領が前面に出て民主党の『3+1(給食、保育、医療の無料化+授業料5割下げ)の無料シリーズ』をポピュリズムだと批判したのが、わずか4、5ヵ月前のことじゃないか」と問い返した。



surono@donga.com kimkihy@donga.com