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電気料金、来月に4.6〜4.9%値上げ 政府苦渋の選択

電気料金、来月に4.6〜4.9%値上げ 政府苦渋の選択

Posted July. 21, 2011 03:09,   

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電気料金が8月1日付けで4.6〜4.9%ほど値上げられる見通しだ。政府は、物価上昇の抑制に向けて全力で取り組む一方で、電気料金に関しては値上げが避けられないと主張している。最近、石油、石炭などのエネルギー価格は急騰したが、電気料金は昨年8月に3.5%を値上げして以来のままであるため、単なる値上げではなく「料金の合理的」だと言っている。

知識経済部(知経部)の関係者は、「料金が安いため、電気を過剰に使っている面がある。公的企業(韓国電力公社)の経営業績も悪化している」と話した。

だが、電気料金を一斉に値上げするよりは、現在、産業用電気に有利に組まれている料金体系から見直すべきだという指摘もある。

●財政部と知経部の綱引きで妥協

政府内では料金の値上げに関する共感がすでに形成されていたが、なかなか値上げ政策を切り出せずにいた。まさに、電気料金が持つ象徴性のためだ。ある政府関係者は「08年11月に次ぎ09念6月に価格を引き上げたとき『1年も経たないうちにまたも値上げした』として強い反発があった」とし、「電気料金の引き上げは、政府の庶民政策に反するものと受け止められているからだ」と打ち明けた。

今回、電気料金の値上げを控えても、知経部と企画財政部(財政部)が引き上げの水準をめぐって最後まで綱引きをしたという。政府関係者は「7%以上の引き上げを要求した知経部が、結局4%後半で折り合いをつけたのも、物価管理の担当省庁である財政部が激しく反対したからだ」と明らかにした。

一部では、両省庁の認識の溝が埋められたのも、今後電気料金のさらなる引き上げを「上層部」で確約したからではないか、という情報も流れている。

李明博(イ・ミョンバク)大統領が、政治的に少なくないリスクを引き取ってまでして、最終的に料金の引き上げを決断したのは、将来のエネルギー需給という視点から必要性を認め多からと見られる。

李大統領は今年1月末、大統領府で開かれたグリーン成長委員会の業務報告を受けて「電熱器を今のようにふんだんに使うのは非常識的だ。価格を調整してでも、この問題を改善しなければならない」と述べている。

この報告会議に出席した大学教授の一人は、「暖房のために電気を使うのは、ミネラルウォーターで洗濯をするようなものだ」と言い、安い電気料金が非効率的なエネルギー使用を煽っている現状を批判した。

●産業優遇の料金体系

今の電気料金の体系下では、産業用料金の原価保証率は89.39%だ。生産費より10%ほど安く売っていることを意味する。半面、一般向けや住宅向け料金の原価保証率は、それぞれ96.27%と94.25%で産業用より高い。原価にも及ばないのは同じだが、産業用に比べて相対的に安く使われていることが分かる。

エネルギー研究院の李星仁(イ・ソンイン)研究委員は「国際エネルギー機関(IEA)が発表した『エネルギー源単位』(国内総生産=GDP=を1000ドル引き上げるのに必要なエネルギー量)の数値を見ると、韓国は日本よりエネルギー効率が3倍以上低い」と言い、「これは韓国の産業が安い電気料に支えられたエネルギー消耗的な産業が中心になっているからだ」と説明した。

一方、知経部は料金の引き上げる代わりに、産業用だけでなく家庭用電気に対しても、時間帯別に料金に差をつける「ピークタイム料金制」を実施し、値上げによるショックを最小限に止める対策を講じている。深夜など電気料金の安い時間帯に電気を使うよう誘導することで、家庭の負担を軽くするとともに電気使用の効率を高める狙いがある。また低所得層には、「エネルギー・バウチャー(クーポン)」を配る案も検討している。

●エネルギーの年間輸入額は140兆ウォン

エネルギーの97%を海外から輸入している現状を考えると、国際原油価格が急騰すれば国の経済全体がぐらついてしまう。昨年の石油と石炭などのエネルギー供給源の輸入額は1216億ドル(約140兆ウォン)だった。これは、韓国企業が半導体や船舶、ディスプレイパネルを輸出して稼いだ金額とほぼ同じ規模だ。

値上げが抑制される間、電気使用量は増え続いた。GDPをさらに1000ドル引き上げるために消費されるエネルギー量を意味するエネルギー源単位指標は、09年以降下落を続けている。エネルギー源単位が高いほどエネルギー使用の効率が低いことを意味する。

エネルギー経済研究院のチェ・ドヨン研究委員は「09年はエネルギー過消費型の産業設備が大量に導入され、経済成長率は0.3%に止まったが、エネルギー消費量は減らなかった」と話した。



mint4a@donga.com