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ルノー三星自のウェルティジェ社長「韓国企業経営はF1マシーンの運転と同じ」

ルノー三星自のウェルティジェ社長「韓国企業経営はF1マシーンの運転と同じ」

Posted July. 25, 2011 07:23,   

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「外国で企業を経営するのが一般自動車を運転することなら、韓国企業を経営するのはフォーミュラ1(F1)マシーンを運転するのと同様です。望むところに、ものすごいスピードでつれていきますが、その分だけ、しっかり気をつけて、運転しなければなりません」

ルノー三星(サムスン)自動車のジャン・マリー・ウェルティジェ社長(60)は、韓国に新たに進出する外国企業家に会うと、必ずこの話をする。韓国人は情熱的でダイナミックなので、少しアクセルを踏んだだけで長く走ることができるが、運転を誤れば、言うことを聞かず、簡単に道路から外れるF1マシーンのようなので、最高経営者(CEO)がミスをすれば、その影響が大きいという意味だ。氏は、韓国企業の社長になるためには、「耳は開き、口は閉じ、全てのことに対し、思い切って決断を下さなければならない」と話した。

9月1日付けでフランスのルノーグループに戻るウェルティジェ社長を22日、ソウル中区蓬萊洞(チュング・ボンレドン)のルノー三星車事務所で会い、外国人として5年半間、韓国企業のCEOを務めた感想について聞いてみた。氏は、「まだ(ルノーグループで)どのような仕事を担当することになるか、口にすることはできないが、昇進することだけははっきりしているから気にしないでください」と笑いながら、切り出した。

ウェルティジェ社長は06年2月、社長を引き受けてから、これまでの変化について、「韓国はより開放され、より国際化された。また何よりももっと余裕を持つようになった」と言い、「このような余裕に加え、苦難や逆境を乗り切って立ち上がる本来の自信まで加わり、世界市場へと進出できるだろう」と語った。

韓国自動車産業については、品質や技術、デザインがこの10〜15年間、飛躍的に発展したと評した。しかし、中小企業を軽視する問題は大きな脅威要素になっていると指摘した。氏は、「大手企業と中小企業との労働者の賃金格差や価格競争力の確保に向け、大手企業のる中小企業への圧迫は多くの危険をはらんでいる」と言い、「年々平等を求める社会的な声が大きくなるはずであり、これを変えなければならないだろう」と助言した。

駐韓欧州商工会議所の会頭であり、国家競争力強化委員会・諮問委員でもある氏に、韓国政府の企業政策についても尋ねてみた。氏は、「すべての政府がそうだが、韓国政府も産業的問題に集中するよりは、企業を操るための政策へと流れる場合が多い」と言い、「一定の枠組みの中で、企業の自主権を保証すべきであり、企業を牛耳ろうとする試みは止めるべきだ」と語った。

氏は、在任期間の業績については、「自分のできることは全てやり遂げた」と自信を持って話した。ルノー三星自動車は9年連続して顧客満足トップを達成し、ウェルティジェ社長は全てのラインで新モデルを出した。05年、11万8000台だった販売台数は、昨年は27万7000台へと増えた。

フランス人らしく23日から3週間、夏休みに入るウェルティジェ社長は8月末、フランソワ・プロボ次期社長と一緒に韓国入りし、業務の引継ぎを行った後、9月1日に離任式を行う予定だ。しかし氏は、「韓国では休暇を取ってもきちんと休むことができない」と話した。休暇を取っても、電子メールをチェックしなければならない上、電話がかかってくるからだ。氏は、「F1マシーンのハンドルから手を離せばならない理由と同様だ」とにっこり笑った。



sublime@donga.com