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海洋警察隊員の殉職後も中国漁船が群れをなして不法操業

海洋警察隊員の殉職後も中国漁船が群れをなして不法操業

Posted December. 17, 2011 07:52,   

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「700ブソン号!700ブソン号!現在、牛黒山島(ソフクサンド)北朝鮮側約30キロメートルの海上で操業許可版を付けていない中国漁船数百隻が群れをなして操業しているので、早く来て取り締まって下さい」

海洋警察隊員の李清好(イ・チョンホ)警査が不法操業の中国漁船を取り締まり、凶器で刺されて殉職して1日も経たない13日午前3時25分、全羅北道群山市飛鷹島洞(チョンラプクト・グンサンシ・ピウンドドン)の水産業協同組合中央会(水協中央会)群山漁業通信局に緊迫した無線が入った。群山港が母港の漁船「700ブソン号」のファン・テヒョン船長(54)が送ったのだ。

当時、同水域にいた約20隻の韓国の漁船は、数百隻の中国漁船に押し出され、操業できずに戻って来ざるを得なかった。ファン船長は東亜(トンア)日報の電話取材に対して、「中国漁船が群れをなしてチンピラのようにやってきて作業している間、韓国の漁船は操業できなかった」と語った。しかし、海洋警察は不法操業の漁船を取り締まることができなかった。群山漁業通信局関係者は、「緊急周波数を通じてすぐに木浦(モクポ)海洋警察に通知したが、遠方のため取り締まりに失敗した」と明らかにした。

李警査が殉職した後も韓国排他的経済水域(EEZ)内では不法操業を日常的に行う中国漁船との「戦争」が続いている。

16日、東亜日報が水協中央会の漁業情報通信本部から入手した「外国漁船拿捕(だほ)状況一日報告書」と「通信局無線電報誌」によると、李警査が殉職した12日の1日だけで9隻の中国漁船が農林水産食品部(農食品部)の西海(ソヘ・黄海)漁業管理団によって拿捕された。翌日13日と14日にも2隻ずつ、計13隻が拿捕された。東海(トンヘ・日本海)漁業管理団でも14日に4隻が拿捕された。海洋警察は12日、済州西帰浦(チェジュ・ソギポ)で2隻、13日には済州で2隻を拿捕している。3日間で計21隻が拿捕されたのだ。

拿捕された漁船が犯した不法行為は多彩だった。2隻は網目の大きさを違反して摘発され、拿捕された。許可されている網よりも細かい網を使って小魚まで獲り、魚種が滅びることを招く不法行為だ。5隻は、李警査が取り締まった66トン級の中国漁船「魯文漁」のように許可を受けずに操業して拿捕された。

残り14隻は、漁獲量の縮小報告や操業日誌の不備・虚偽記載で摘発された。水協組合関係者は、「中国は06年以降許可された漁獲量の41%〜78%だけを漁獲量として申告している」とし、「漁獲量を縮小報告することは中国で一般的であることを考慮すれば、実際の漁獲量がどれほどか推定不可能だ」と話した。水協組合側は、「中国漁船が獲った魚を運搬船で陸地に運び、漁船は残って操業するケースも多い」と伝えた。

専門家らは、中国漁船の不法操業が絶えない理由として、拿捕などの取り締まりの実績が不法操業が行われることに比べてはるかに少ない点を挙げている。韓国EEZで操業する中国漁船は1日平均約3000隻と推算される。このうち85%ほどが不法操業の漁船だが、拿捕される漁船は1日3、4隻だ。劣悪な装備と人員不足のため、海洋警察と農食品部の漁業管理団が海上のあちこちで行われる中国漁船の不法操業をすべて取り締まることは容易ではない。水協組合側は、「最近拿捕の件数が増えたもののこの程度だ。以前は1日に1隻だった」と説明した。



pibak@donga.com