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[社説]元医師が国会外交通商統一委員長とは、国会を馬鹿にしている

[社説]元医師が国会外交通商統一委員長とは、国会を馬鹿にしている

Posted July. 07, 2012 07:34,   

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国会常任委員会外務通商統一委(外通委)の委員長に内定したセヌリ党の安鴻俊(アン・ホンジュン)議員は、元産婦人科医師だ。第17代(環境労働委・予算決算特別委)と第18代(保健福祉家族委・国土海洋委)では外通委で活動したこともない。安議員が、外交・通商・統一の分野を扱う常任委の委員長になり、「外交部を手術しに行くのか」と皮肉る声が出ている。情報委員長を務めることになった元材料工学教授のセヌリ党の徐相箕(ソ・サンギ)議員に対しては、「情報は科学だ」という冗談が飛び交う。教育関連の経験がほとんどない民主統合党(民主党)の辛鶴用(シン・ハクヨン)議員が教育科学技術委員長になったことも、教育をあまりにも無視している。昨年6月、民主党党代表室の会議の録音を公開し、不法盗聴疑惑を受けている韓善教(ハン・ソンギョ)議員が文化体育観光放送通信委員長に就いたことも、正道とは言えない。

常任委員長は、国会常任委会議を主催し、法案処理を行う重大な立場だ。多数党が常任委長を占める米国では、専門性が最も重要な資格要件となる。各種聴聞会や小委員会を開き、各界の意見を聴いて法案を整備する国会の機能がここから生まれる。李漢久(イ・ハング)セヌリ党院内代表は6日、常任委員長の選定基準について、「地域別に配分し、年長者を多少有利にした」と明らかにした。人選の基準が、能力でも専門性でもない地域性と年齢順とは、韓国国会の後進性はここから始まるようだ。

非法曹人である朴映宣(パク・ヨンソン)民主党議員が法制司法委員長に内定したことも釈然としない。法の体系や形式、表現を審査する機能を持つ法司委は、歴代の国会で上院のような役割を果たした。法司委員長に非専門家が就くなら、まず法司委の上院機能をなくすべきだった。民主党がこのような地位に非法曹人を就かせたことは、「私たちが反対するいかなる法も通過させない」という宣戦布告に相違ない。第18代国会では、北朝鮮人権法など常任委を通過した法案うち188件も法司委でストップされ、本会議に上程すらできなかった。

国会の理想的なモデルは、全議員が共にすべての問題を扱うことだ。専門的知識が必要な現代社会で、全議員が討論しては効率的な運営が難しいため、各常任委を置いて詳細に検討し、本会議では採決だけするようにしたのだ。常任委員長はそれゆえ重要になる。長官人事に対しては議員が資質と専門性を問うが、常任委員長の人事は誰が問うのか。常識の線から外れる常任委員長の面々を見ると、第19代国会が「価値ある国会」になれるか心配だ。