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金泰孝氏が主導した外交安保懸案、次々と霧の中へ

金泰孝氏が主導した外交安保懸案、次々と霧の中へ

Posted July. 07, 2012 07:34,   

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金泰孝(キム・テヒョ)大統領府対外戦略企画官が韓日情報保護協定騒ぎに責任を負って辞職することが決まり、金企画官が主導的に進めてきた外交安保分野の主要懸案への影響は避けられそうにない見通しだ。金企画官は、外交安保関係省庁とは別に、李明博(イ・ミョンバク)大統領の核心的プロジェクトを推進してきたからだ。

金企画官は、大統領府民情首席室による真相調査が実施される前に自ら進んで辞職することで、韓日情報保護協定締結への希望を残そうとしたものと見られる。自分が責任を負って辞職する代わりに、協定は最初の計画通り進めてもらいたいというジェスチャーなわけだ。だが、金企画官が大統領府を出れば、協定締結に向けた推進力も失われるのではないかと懸念する声が上がっている。与党でさえ協定締結を渋っている上、政府内や周辺でも「李大統領の任期内推進は事実上無理ではないか」という話が聞かれるからだ。

金企画官が主導した韓米ミサイル指針の改定も、同じ運命を避けられそうにない。韓国軍の弾道ミサイル射程延長を目指すミサイル指針改定は、今年初めに李大統領が直接必要性を強調して推進されたが、まだ決着がついていない。

米政府内で韓米同盟を重視する国防総省とミサイル技術の拡散防止に軸足を置いている国務省とが調整しなければならない事案だが、金企画官は、これまで関連業務を事実上単独で仕切りながら、担当省庁にも進捗状況を知らせなかった。大統領府の関係者は、「金企画官が今年4月、米国を訪問しホワイトハウスや関係省庁と協議したが、帰国後に外交通商部(外交部)や国防部のどちらにも結果について説明しなかった」とし、「現時点では責任者のいない業務になってしまった」と話した。

また、金企画官が深く関わっていた北朝鮮核問題関連の業務や韓中自由貿易協定(FTA)を巡る話し合いが捗らなくなる見通しだ。昨年、中国北京で北朝鮮と秘密交渉をしていた金企画官は、今年9月にロシア・ウラジオストックで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で南北首脳会談など何らかのイベントを進めていたという噂もあった。

外交部は、6日にあった大統領府による真相調査結果発表を受けて、乱れていた内部雰囲気も落ち着きを取り戻している。金星煥(キム・ソンファン)長官は来週カンボジアで開かれるアセアン地域安保フォーラム(ARF)に参加することにした。一時は、国会外交通商統一委員会への出席日程のため、出張を取り消すべきだという意見が多かったが、調査結果が出ただけに外交業務に尽力する方向に舵を切った。外交部の当局者は、「現地で韓メコン外相会議の議長職も務めなければならなく、中国との外相会談も予定されているため、国内の事情を理由に参加しないのは韓国の地位に相応しくない」と話した。

ただ、国会の日程も尊重しなければならないだけに、日程を柔軟に調整する計画だ。とりあえず民主統合党は金長官の不参加を問題視する構えだ。同党の朴起春(パク・キチュン)院内首席副代表は、「外交通商統一委員会が韓日情報保護協定波紋に関する聴聞会を開けば、長官が出席するのは当たり前なのに、こんな状況下で海外主張に出るのは小細工な責任逃れだ」と批判した。このため、外交部は、9〜13日のARF日程のうち一部だけに参加し、残りは金聖翰(キム・ソンハン)外交部2次官が参加する案も検討している。



shcho@donga.com