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[社説]2012年日本政治、新たな罪業を重ねる

[社説]2012年日本政治、新たな罪業を重ねる

Posted August. 29, 2012 06:41,   

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日本の政治家たちが、慰安婦強制連行の責任を認めた19年前の「河野談話」を否定する発言を続けている。松原仁公安委員長は27日、参議院で、「(従軍慰安婦が)軍や官憲による強制連行を直接示す記述は見当たらなかったことも踏まえ、閣僚間で議論すべきだと提案することを考えたい」と発言した。

野田佳彦首相も、慰安婦を強制動員した証拠がないと主張した。安倍晋三元首相は自民党が再び政権を獲得すれば、村山談話と河野談話など侵略戦争に対する反省を含んだ政府発表をすべて改めると強弁した。河野談話の否定は、日本政府が自ら書いた反省文を破り捨てることを意味する。

日本が、帝国主義時代に被占領国に犯した誤りを痛切に反省し、いくら謝罪してもし足りないものを、隣国の領土を狙い、反倫理犯罪に背を向ける新たな罪業を重ねているのだ。日本政界の集団的理性マヒを見ているようだ。ドイツは、第2次世界大戦の戦争犯罪を痛烈に謝罪し、新たな出発をしたのに比べ、日本は過去の過ちから抜け出せず、被害国家の不信を買い、国際社会で指導国として地位を築けないことを自覚しなければならない。

「河野談話」は、1993年に河野洋平官房長官が「慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した」と明らかにした談話をいう。

日本政府は、20ヵ月間の調査を通じて、慰安婦募集、移送、管理が、甘言、強圧によるものと認める内容を盛り込んだ。朝鮮人女性をだまし、強制的に連れて行ったことを確認したのだ。河野談話は、1992年、中央大学の吉見義明教授が公開した「軍慰安所従業婦等募集に関する件」というタイトルの陸軍省の文書をきっかけに出された。1938年に作成されたこの文書によると、陸軍省は、中国に派遣された日本軍が選定した業者が誘拐同様の方法で慰安婦を募集していることを認識しており、慎重に業者を選定するよう指示も下した。

日本人は、李明博(イ・ミョンバク)大統領の独島(ドクト、日本名・竹島)訪問を過去をすべて否定する口実にしている。それがどれほど不当かは、1800年代末と1900年代初めに作られた日本文部省の教科書と地図からも確認できる。1905年に日本文部省が発行した「小学地理用新地図」にも、独島は「朝鮮の領土」と記載されている。

京畿道広州(キョンギド・クァンジュ)の「ナヌムの家」に暮らす慰安婦被害者らは、28日、野田首相をはじめ日本の政治家724人に招待状を送った。残酷な性奴隷だった被害者がこの世を去る前に、日本の政治家が一人でもやって来て、ひざまずいて謝罪する姿を見ることができるだろうか。