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児童対象の性犯罪者、うつ症と孤独感が一般の4倍 知能指数は平均水準

児童対象の性犯罪者、うつ症と孤独感が一般の4倍 知能指数は平均水準

Posted September. 26, 2012 06:59,   

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コ・ジョンソクは、どういう経緯から7才の少児から性的欲求を感じるようになったのだろうか。キム・ジョムドクは、自分のことを「おじさん」と呼んで慕っていたアルムさん、なぜ野獣の欲情の生贄にしたのだろうか。彼らの脱線はどこから始まったのか。怪物に変貌して行った過程を突き止めなければ、この社会の「わが娘」たちはどこにいても、常に不安に怯えながら育っていくしかない。

東亜(トンア)日報は25日、ここ数年間、児童を対象に性犯罪受刑者らの学歴、性格、犯行手口などを分析した。その結果、多くが低学歴と交流の断絶、歪んだ性観念を持っていることが明かになった。このような分析は、国内では初めて延世(ヨンセ)大学医学部の医学行動科学研究チームが実施した「性犯罪者精密追跡調査」で確認された。

同研究チーム(チーム長=シン・ウィジン教授=セヌリ党議員)は2006年8月から11月にかけて、京畿道安養(アンヤン)刑務所を16回にわたって訪問し、罪質が凶悪で未成年者を相手に常習的に性的暴行をした受刑者10人を精密分析した。国内の研究グループが刑務所の中に入って性犯罪者を科学的に研究したのは初めてのこと。

本紙が25日に入手した研究報告書によると、10人は最終学歴が小学校中退、小学校卒、中学校中退だった。平均的な最終学歴は小学校卒業だった。知能指数(IQ)は90〜109が6人、110〜119が1人、89以下が3人で一般の平均値に近かった。研究チームを率いているシン議員は、「児童を相手にした性犯罪者は、特に知能が低いのではなく正規の教育を終えていないケースが殆どだ」とし、「問題学生を早い時期に学校から追い出すと、また新たな危険をもたらしていることを示している」と話した。

今回の研究結果は、ここ数年にわたって起きた児童相手の性的暴行事件にそのまま当てはまる。コ・ジョンソクとキム・ジョムドクは中学校中退で、2010年に小学校で8才の女児を拉致して性的暴行したキム・スチョルは小学校を中退している。2010年に女子中学生を性的暴行した上で殺害したキム・ギルテは高校中退、2008年に8才のナヨンさんを無残に性的に暴行したチョ・スドゥンは小学校卒業が最終学歴だった。

研究チームの調査結果、これらの犯罪者は憂うつ感と孤独感を感じる程度が、一般人より4倍ほど高いことが分かった。周りから孤立したまま孤独感を感じては憂うつ感に悪化するのだ。周辺の人々に対する親密感や所属感も大変薄い。彼らの社会性指数は16.7と、性犯罪でない一般犯罪者(25)に比べて60%程度低かった。

このため、欲求不満などの状況を解消する際、合理的で情緒的な方法を考えよとせずに、自分だけの方式に打ち込む傾向を見せる。結局、欲求をコントロールすることができず、犯罪を起こしては自分自身にさらに失望してしまう過程を経験する。彼らの自尊感情が一般犯罪者より30%低い所以だ。自尊感情が低いと再犯への誘惑を振り切るのはさらに難しくなる。

学校で普通の人間関係を結んだ経験を持たない彼らは、その後周りに交流できる人もいなかった。コ・ジョンソクは幼児から町の問題児だった。親までも、そういう彼を放置した。キム・ギルテは引きこもりで暮らした経験しかなかったため携帯電話や交通カードの使い方も知らないほどだった。心を分け合った経験がないため、被害者の苦痛については考えようともしない。

児童相手の性犯罪者たちは、女性に対して、また性関係について酷く歪んだ意識を持っている。成人女性と交際する方法を知らなかった。児童ポルノなどわいせつ物で性欲を解消しながら性観念は歪められた。コ・ジョンソクは、「日頃、日本のわいせつ物を好んで見ているうちに、幼い少女と性行為をしてみたいという衝動をしょっちゅう感じた」と話した。ポルノマニアだったキム・ジョムドクも、「トラックに乗せてくれたアルムちゃんが短いピンク色のスカートを着ていたので、性関係をしたいと感じた」と供述している。

児童に性的暴行を加えた犯罪者らは、研究チームの面談の中で「女が男に優しくしてくれるのは性的接触を認めることの意思表示」「酔っ払った女が『駄目』と言うのは、内心では性関係を受け入れるという意味」「露出が多い服を着る女性は、性欲が盛んだ」と答えた。強かん被害者は性的経験が多いか性欲が盛んだと考える傾向もあった。

研究に参加した同大学精神科のイ・ヨンジュン博士は、「児童を対象にした性犯罪者は家庭と学校で放置され、孤立される中で自分だけの『島』を作って犯行への欲求を強める」とし、「この悪循環を学校と家庭内で断ち切ることができなければ、事後の処罰をいくら重くしても実効を期待するのは難しい」と指摘した。

チョ・スギョン・ナラサラン心理相談センター長は、「児童を対象にした性犯罪の前科者らは、幼年期の愛着形成ができていないため自尊感情が脆く、学校生活にもうまく順応できていない。社会に入ることを恐れており、自分だけの世界と法則を作っている」と話した。



neo@donga.com