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[社説]ジャンク債に墜落したソニー、そして三星とLGの躍進

[社説]ジャンク債に墜落したソニー、そして三星とLGの躍進

Posted November. 24, 2012 06:41,   

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電子王国・日本の自尊心が底に落ちた。世界テレビ市場での1、2位の座は、三星(サムスン)とLGがついている。世界の携帯電話市場でも、日本企業の名は目にできない。ソニーやパナソニック、シャープなど、日本の主要家電メーカー各社の営業利益を全て合計しても、韓国三星電子一社より少ない。積み立てておいた現金があふれ、「銀行」とまで言われていた日本電子メーカー各社は、生き残りを懸念しなければならない羽目におかれている。

国際格付け会社・フィッチは、ソニーやパナソニックの格付けを、それぞれ「BB−」と「BB」に3ランクと2ランクの格下げに踏み切った。100年間の終身雇用の伝統を破り、大規模なリストラまで踏み切らざるを得なかったシャープは、8月に「B−」へと6ランクも格下げられた。世界市場で金をかき集めてきた日本の花形電子メーカー各社が次々と、投資不適格企業へと墜落したのだ。3社は今年、1万人の構造調整に乗り出し、建て直しに取り掛かったが、格下げによる資金調達の悪化や競争力下落で、先行きが見えない。

かつての成功に甘んじていた日本電子メーカーの没落は、予見されたものだった。三星やLGより製品の競争力が下がり、基礎体力の弱い状況下で、欧州財政危機や円高、東日本大震災という「3つの災い」が重なり、砂の城のように崩れた。日本企業は、企業家精神が充満していた創業1世代が退いた後、特有の創造的エネルギーが消えた。果敢な革新よりは漸進的改善に力を入れ、新しいデジタル技術の変化に追いつくことができなかった。専門経営者がリードする組織は保守化、官僚化し、世界経済の流れより、内需に集中し、投資をめぐる意思決定や構造調整の適期を逃してしまった。

市場に永遠な勝者などいない。企業支配構造には正解など存在しない。経営の教科書といわれてきた日本企業の没落が与える教訓だ。韓国企業は、通貨危機後の強力な構造調整で体質を改善させ、オーナーと強力な戦略スタッフ組織で構成されたと特有のリーダーシップを構築し、日本企業に追いついた。長期的ビジョンや果敢な投資、速やかな意思決定や実行力が強みだ。今は、中国やインドなどの新興市場企業はもとより、日本や欧米企業各社が韓国流経営スタイルについて学んでいる。

韓国の大手企業は、「早い追撃者」から、「市場の創造者」へと跳躍しなければならない重要な時期に、経済民主化や大手企業叩きに足を引っ張られている。大企業の不公正取引やオーナーの不法行為を正し、市場の秩序を立て直すことは重要だ。しかし、政治圏が反企業の空気に便乗し、角と立て直そうとして牛を殺すことは避けなければならない。