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劣化する日本の教育

Posted November. 24, 2012 06:41,   

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日本の関西地方のある法人が、2009年に大学院大学を設置しようとした。文部科学省に申請書を出し、廃校になった中学校の2階を大学本部に使用するとした。また、近隣マンションの部屋を学生の自習室にし、一戸建ての2階の書庫を図書館に活用するとした。文部科学省は、施設不十分として認可しなかった。

日本で大学が増え続け、低質な大学が続出している。田中真紀子文部科学相は今月初め、3つの大学の設置を「大学の数が多すぎる」として認可しなかった。報道機関や地方自治体から「暴挙」と批判され、5日後に発言を撤回したが、「田中文科相を評価すべき」という声も出ている。

日本の大学は、90年代初頭から爆発的に増え始めた。日本政府は、学部の多様化に向けて91年に大学設置基準を緩和した。92年に523校あった4年制大学は、20年が経った今年783校に増えた。

2年制の短期大学も4年制に次々に変身した。大学法人側から見れば、学生の在学期間が長い4年制の方がうまみのある「商売」だ。短期大学の数が最も多かった96年の数は598校だったが、今年は372校に減少した。

問題は学生の数が増えないという点。18才の人口は92年に約200万人だったが、今年は110万人と20年前の半分の水準だ。当然、定員を満たすことができない大学が続出している。現在、全国の私立大学の約46%が定員割れだ。

そのため大学が「顧客集め」に乗り出している。試験なしで入学するのが当然視された。それでも足らなければ、外国人留学生で補充している。大学研究家、山内太地氏は著書『アホ大学のバカ学生』で、「地方に行けば、研究の実績が一つもなく、留学生の割合が70%以上の大学がある。キャンパスを歩いている学生の90%が中国人というケースもある」と皮肉った。

大学の名前を変えてまでして受験生の関心を集めようとするが、効果は疑わしい。兵庫県の英知大学は聖トマス大学に名前を変えた。03年に169人だった志願者数が昨年は0人だった。同県の近畿福祉大学も、近畿医療福祉大学に名前を変え、ブランド認知度を上げようとしたが、志願者数は03年の920人から昨年61人に減少した。

昨年の日本の高校生の大学進学率は50%台。72.5%の韓国よりも非常に低い割合だ。日本の高校生は、「就職できるなら大学に行かなくてもいい」という考えが強い。大学の勉強にあまり興味を感じない。

全国大学生調査などによると、1週間に10時間以上勉強する大学1年生の割合は14.8%だった。48.4%の米国よりかなり低い。高い物価のためにアルバイトをする学生が多く、就職活動をすると言えば、大学では大半が欠席とせずに認めるのが一般化しているためだ。大学と大学生の質的低下が急速に進んでいる。

大学コンサルタントの谷口哲也氏は、23日付の朝日新聞とのインタビューで、「新設大学の審査を強化し、教育の質を担保しなければならない」と主張した。現在日本は、日程の条件を合わせさえすれば、すべての新設大学に設置認可を出す「事後規制」を実施している。内閣府規制・制度改革委員会委員を務めた市川真一氏は、「就職率競争で水準以下の大学は淘汰されなければならない」と強調した。



lovesong@donga.com