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[社説]就任1ヵ月の朴槿恵大統領、手帳を閉じて耳を開かなねば

[社説]就任1ヵ月の朴槿恵大統領、手帳を閉じて耳を開かなねば

Posted March. 25, 2013 03:13,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)政府がスタートして今日で1ヵ月が経った。この1ヵ月間、朴槿恵政府に対する国民の印象は否定的な面が多い。連日のごとく起こる人事混乱のうえ、政府組織改編案をめぐる与野党の退屈な対立で、新政権に対する国民の期待は失望に変わった。韓国ギャラップの18〜21日の調査によると、朴大統領の支持率は大統領選得票率(51.6%)より低い44%だった。政府スタート1ヵ月を自動車にたとえるなら、外観も内部も欠陥だらけのうえ、エンジンだけかけてタイヤが空回りしている状態だ。

朴大統領に一義的な責任があることは言うまでもない。金容俊(キム・ヨンジュン)首相候補をはじめ、金鍾勲(キム・ジョンフン)未来創造科学部長官候補、黄迵周(ファン・チョルジュ)中小企業庁長、金学義(キム・ハクウィ)法務次官、金秉寛(キム・ビョングァン)国防長官候補まで、朴大統領が直接選んだ5人の高級公職者が自ら辞退したということは弁解の余地がない人事ミスだ。金鍾勲候補を除いて事前の検証を疎かにした結果だ。

この機に、大統領の側近だけで構成した大統領府人事委員会の機能と民情首席室の検証システムに大幅に手を加える必要がある。人事にも牽制と均衡が必要だ。その前に、朴大統領の人事スタイルから直さなければならない。自分が注目する人を一方的に指名する下向式「手帳人事」では、幅広く人材を発掘することはできず、検証も粗雑になるほかない。誰が大統領の選択に「ノー」と言えるだろうか。このような問題点を直さなければ人事ミスは続き、朴槿恵政府に対する信頼は失墜するだろう。

政府組織法改正案の処理の遅れも、野党の妨害に劣らず朴大統領の政治力の不在も大きな要因だった。国会先進化法のために多数党が一方的に国会を進めることが難しい状況であるにもかかわらず、朴大統領は野党の協力を求めることをなおざりにし、原案に執着した。国会を尊重するという約束は「口頭禅(言うばかりで実行の伴わないこと)」だったのか。朴大統領は野党まで含めた国家指導者会議の構成も、機会均等委員会の設置も、不偏不党の人事も、警察庁長官の任期の保障と検事の大統領府からの選出禁止も守らなかった。原則と信頼、約束を重視すると言っていた朴大統領が、自分に有利で必要なことだけ選んで守るという印象を与えている。

改め、守り、まとめることは一つや二つではない。朴大統領は、大統領選の時の初心に戻らなければならない。朴大統領が国政を正常な軌道に乗せてこそ、安全保障と経済に対する国民の不安を取り除き、福祉と国民生活分野の公約履行にも拍車をかけることができる。朴大統領はこの1ヵ月間の失敗を反面教師として、今から新たな出発の覚悟を決めることを望む。